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【事前チェック】コンペを利用してロゴマークを作るなら

【事前チェック】コンペを利用してロゴマークを作るなら

1.はじめに

ロゴマーク作成方法の一つとして、よく利用されているコンペ型。比較的少ない予算で、多くのロゴマークが集まるとあって、以前から官公庁や大企業を中心に、コンペ型がよく利用されてきました。インターネットが普及して以降は、コンペサイトやクラウドソーシングの台頭などにより、より多くのデザイン案が提案されるようになりました。

しかし、中には「なぜこのロゴマークを選んでしまったんだ…」と、選定後に後悔する企業担当者もいらっしゃいます。気軽に利用できたり、多くのアイデアを簡単に集めることができるようになった反面、コンペ型の苦労やデメリットが見えにくくなってしまっているのではないでしょうか。
そこで今回は、コンペ型を利用してロゴマークを作成する際に知っておきたい注意点や、ロゴマーク選定時のポイントについてご紹介します。

Point:利用しやすい分、気づきにくくなったコンペ型を利用する際の注意点やポイントをご紹介

2.コンペ方式でロゴマークを作成する際の注意事項

コンペ型を使ってロゴマークを作成する場合、必ず気をつけなくてはならないことがあります。それは、作成したロゴマークがどんな用途で使われるのか、どんな想いをロゴマークに載せたいのかという点を明確にしておくということです。

ロゴマークに企業の想いを乗せよう」でもご紹介したとおり、ロゴマークは企業や商品を象徴するものであり、ブランディングの一環として使用されることも多いものです。
そのため、どんな人に企業の思いを伝えたいのか、どんなことをロゴマークで伝えたいのかということが不明確なままロゴマークの発注だけ行ってしまうと、デザイナー側の考えが強く投影されたロゴマークが多数集まる可能性があります。
色々なパターンのものを集めたいから、あえて詳細を書かないという方もいらっしゃいますが、それでは企業側のロゴマークへの思い入れが薄くなってしまう可能性も。
ロゴマークのアイデアを出すのはデザイナーですが、あくまで発注者は企業であり、企業の想いを伝えるためのマーケティングツールだということを忘れないようにしましょう。

Point:コンペ型であっても、ロゴマークを発注する際は目的を明確にしよう

もう一つ、コンペ型を利用する場合に気をつけてほしいことがあります。それは、必ずしもクオリティの高いものが数多く集まるわけではないということです。
コンペ型は、一定の条件を満たした人であれば誰でも提案することができます。この「一定の条件」の敷居が、コンペ型の場合比較的低いため、これまでロゴマークを作成した経験のない方や、他のデザインを手がけたことはあるけれども、ロゴマーク作成の経験はほとんどないという方でも提案することができます。

これまでロゴマークデザインの経験が豊富な方なら、企業の想いや伝えたい内容をうまく盛り込んだロゴマークを提案することができますが、あまりロゴマーク作成の経験がない方だと、そううまくはいかないもの。実際にご自身で作成してみると、その苦労が身にしみてわかります。
集まったロゴマークの全てが、必ずしもデザイナーのプロの手で作られたものではないということを、あらかじめ理解しておきましょう。

Point:コンペ型で集められるロゴマーク案の中には、クオリティーが低いものが入る可能性もある

3.コンペ型を利用して「良いロゴマーク」を選ぶためのポイント

コンペ型のメリットは、なんといっても数多くのロゴマーク案の中から選択できるということです。しかし、このメリットは時にデメリットになることもあります。数多くの中から選択する場合、最終判断を消去法で行うのはあまりオススメできません。
ロゴマークは何かと比較するものではなく、企業や商品自体を示すシンボルマークです。「他にいいものがないから、これでいいや」という選び方ではなく、「これだ!」と思えるロゴマークを探すことが大切です。

ただ、時には消去法で選んでいるのに「これだ!」と無理やり自分に思わせてしまっている発注者もいらっしゃいます。特に「コンペで決めなければならない」というプレッシャーだったり、納期的な問題などが絡む時に、焦って決めてしまうことが多いようです。
いいロゴマークを選ぶなら、時間や手間はかかりますが、以下の方法がオススメです。

  • 紙に印刷してみる
    パソコンの画面で見た時と、紙に印刷した時では、その印象は大きく変わります。使用頻度としては、おそらく何らかの媒体に印刷して使うことの方が多くなりますので、一度ロゴマークを印刷してみて、しっくりくるかを確認してみましょう。
  • 第三者に確認してもらう
    できれば事情の知らない第三者に、何も告げずにロゴマークを見た率直な意見を聞いてみましょう。客観的にロゴマークを見てもらうことで、違った意見が聞けるはずです。
  • 一日置いてみる
    いいロゴマークが見つかった直後は、どうしても本人の思い入れなどが入り、通常以上によく見えてしまうもの。「いいな」というロゴマークを見つけたら、一日置いて再度確認してみましょう。思わぬポイントに気づくこともあります。

コンペ型を利用する場合は、ぜひこうした点に注意して、良いロゴマークを見つけてくださいね。

4.まとめ

ユウ局員 ■コンペ型は利用しやすい分、デメリットに気づきにくいこともあるので注意が必要

■発注の際には作成目的を明確化する

■必ずしもいいロゴマークばかりが集まるとは限らない

■最後は消去法で決めない

■紙に印刷したり、一晩置いてみるなど、一旦自分の中でクールダウンを図ってから、再度確認してみる
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