ロゴは、センスがある人だけのものではありません。初心者でも「順番」と「型」を守れば、ちゃんとおしゃれにできます。大事なのは、いきなり作り始めないことです。業種ごとに“好かれやすい見た目”と“避けたほうがいい地雷”があり、そこを外さないだけで完成度が一気に上がります。
この記事では、ロゴづくりが初めて(IllustratorもCanvaも未経験)でも理解できる言葉で、次をまとめます。
- おしゃれに見えるロゴの共通ルール
- 業種別(飲食、美容、医療、不動産…)の「おすすめの型」と作り方
- テンプレ・AIツールを使ってもダサくならないコツ
- そのまま使えるプロンプト、依頼ブリーフ、チェックリスト
Contents
先に結論:初心者が「おしゃれ」を再現する最短ルート
おしゃれなロゴの作り方で迷うときは、最初にこれだけ覚えてください。
- 業種に合う「型」を選ぶ(文字ロゴ、頭文字、シンボルなど)
- 色は1〜2色に絞る
- 小さくしても読めるかテストする
- ロゴ単体ではなく、世界観(VI)として整える
ロゴは単体の良さより、世界観が統一されていることが重要、という考え方はデザイン実務でも強調されています。 また「おしゃれ」の正体は人によって違うので、形容詞を足して具体化するとブレにくい、という実務的なコツも紹介されています(例:シンプル・ミニマル、ガーリー、ナチュラル)。
おしゃれなロゴの共通ルール 7つ
ここから先は、業種が変わっても効く共通ルールです。ロゴ初心者ほど、この7つを守るだけで失敗が減ります。
小さくしても成立する
ロゴは看板だけでなく、SNSアイコン、名刺、Webのヘッダー、LINEのリッチメニューなど小さな場面で使われます。細い線や細かい装飾は、縮小で崩れやすいです。
おすすめの確認方法
スマホで表示して、アイコンサイズでも読めるかを見ます。読めないなら、情報量が多いサインです。
1色でも成立する
最初からカラフルにすると整える難易度が上がります。モノクロで成立するロゴは、媒体が変わっても強いです。
余白がきれい
初心者が“ダサくなる”最大の原因は、詰め込みすぎです。余白があるだけで、急にプロっぽく見えます。
フォントが世界観に合っている
おしゃれなロゴは、フォント選びが9割です。文字ロゴ(ワードマーク)や頭文字ロゴ(レターマーク)は特にそうです。ロゴの種類としてワードマーク/レターマークなどが整理され、スタイルの特徴もまとめられています。
記憶に残る形がある
凝りすぎたイラストより、単純な形が強いことがあります。幾何学的な形は記憶に残りやすい一方、被りやすい注意点もある、という整理もあります。
トレンドを使いすぎない
トレンドは効きますが、やりすぎると短命になります。トレンドは“味付け”にして、骨格(形)はミニマルにする発想が大切です。最新トレンドの解説もあります。
使い回し前提のバリエーションがある
ロゴは1種類だけだと運用で詰まります。最低でもこれがあると安心です。
- 横長版(Webヘッダー向き)
- 正方形版(SNSアイコン向き)
- 1色版(黒/白)
ロゴの型を選ぶ:初心者が勝ちやすい5タイプ
業種別の話に行く前に、まずロゴの「型」を決めます。型が決まると、迷いが減ります。
| 型 | おしゃれになりやすい理由 | 向いている業種 |
|---|---|---|
| 文字ロゴ(ワードマーク) | 上質に見えやすい。小さくても読める | 美容、士業、IT、教育、医療 |
| 頭文字ロゴ(レターマーク) | ミニマルで“それっぽい”が出る | 不動産、コンサル、建設、ブランド |
| シンボル+文字 | 使い分けしやすい | 飲食、店舗、EC、サービス全般 |
| エンブレム(紋章) | 伝統・安心感が出る | 医療、学校、ホテル、クラフト |
| 手書き・筆記体 | 世界観が出やすいが難易度高め | カフェ、雑貨、D2C(丁寧系) |
ロゴのスタイル分類(手書き、クラシック、ネガティブスペースなど)の整理も参考になります。
業種別:おしゃれなロゴデザイン集と作成ポイント
ここからが本題です。業種ごとに、次の順でまとめます。
- よく刺さる印象(期待される雰囲気)
- おすすめの型
- 色の方向性
- 初心者がやりがちな失敗
- 作るときの具体策
飲食(カフェ・レストラン)
刺さる印象:おいしそう、清潔、入りやすい、写真に映える
おすすめの型:文字ロゴ+小さなシンボル(コーヒー豆、フォーク等は“抽象化”がコツ)エンブレムも相性が良いです。
色の方向性:黒+生成り、深緑、ブラウン系がまとまりやすいです。1〜2色で十分です。
失敗しがち:モチーフを盛りすぎてチラシっぽくなる。細い線が多く、看板やスタンプで潰れる。
具体策:先に「店名だけで成立する文字ロゴ」を作り、あとから小さなマークを足します。初手でイラストから入らないのが成功率高いです。
美容(美容室・ネイル・エステ)
刺さる印象:上品、清潔、洗練、安心して任せられる
おすすめの型:文字ロゴ(細すぎないサンセリフ or 上品なセリフ)頭文字ロゴも強いです。
色の方向性:モノクロ、くすみカラー、ベージュ系。増やすほど難しくなります。
失敗しがち:筆記体で読めない。装飾が多くチープに見える。
具体策:読めることを最優先にし、文字間(カーニング)を丁寧にします。初心者は「文字を詰めすぎない」だけでも一気に洗練されます。
医療・クリニック
刺さる印象:信頼、清潔、安心、専門性
おすすめの型:シンボル+文字(十字やハートを使うなら抽象化)エンブレムも相性が良いです。
色の方向性:ブルー、グリーン、白基調。彩度を上げすぎないのがコツです。
失敗しがち:よくある医療マークそのままで没個性。情報を詰め込みすぎる。
具体策:“安心感の形”は、角を丸く、余白を広めに取るのが基本です。見慣れたモチーフを使う場合は、比率や余白で差を作ります。
不動産・建築
刺さる印象:信頼、堅実、長く付き合える
おすすめの型:頭文字ロゴ、幾何学シンボル、文字ロゴ(どれもミニマルが強い)
色の方向性:ネイビー、グレー、黒、ゴールド(使いすぎ注意)
失敗しがち:家アイコンをそのまま置いて終わる。線が細すぎて看板で弱い。
具体策:家そのものを描くより、屋根の角度や“面”で抽象化すると一気に今っぽくなります。幾何学は被りやすいので、独自の比率ルールを入れる発想が重要です。
IT・Webサービス
刺さる印象:先進的、軽快、わかりやすい
おすすめの型:シンプルなシンボル/頭文字ロゴ/文字ロゴ(サンセリフ)
色の方向性:ブルー系、グラデはアクセント程度。1色版も必ず用意します。
失敗しがち:抽象シンボルが意味不明になる。グラデで依存しすぎて1色で弱い。
具体策:最初にモノクロで成立するかをチェックしてから、色を足します。ロゴはVI(世界観の統一)の一部として機能させる発想が重要です。
教育・スクール
刺さる印象:信頼、親しみ、成長、安心
おすすめの型:文字ロゴ+やさしいシンボル(本、芽、星などは抽象化)エンブレムも有効です。
色の方向性:青、緑、オレンジ系(子ども向けは彩度高めもあり)
失敗しがち:子どもっぽすぎて信頼が落ちる。逆に硬すぎて近寄りがたい。
具体策:角を丸め、余白を広く、線は太めにします。子ども向けほど、小さくても潰れない設計が大切です。
士業(税理士・社労士・行政書士など)
刺さる印象:信頼、誠実、実績
おすすめの型:文字ロゴ、頭文字ロゴ(ミニマルが最強)
色の方向性:ネイビー、黒、深緑。装飾は最小限。
失敗しがち:堅くしすぎて古く見える。逆にポップで信頼が落ちる。
具体策:フォントを上品なものに固定し、余白と整列で勝ちます。装飾より、タイポグラフィの精度で差が出ます。
フィットネス・スポーツ
刺さる印象:力強さ、健康、爽快
おすすめの型:太めの文字ロゴ、シンプルなシンボル、エンブレム
色の方向性:黒、赤、青、蛍光はアクセント程度。視認性が命です。
失敗しがち:要素盛りすぎでうるさい。細線で迫力が出ない。
具体策:太さ、角度、余白のルール化が効きます。強いロゴほど「少ない要素」で作られています。
EC・物販(雑貨・食品・D2C)
刺さる印象:世界観、統一感、写真に馴染む
おすすめの型:文字ロゴ+小シンボル、手書き風(丁寧系)ただし手書きは“簡略化”しないと潰れます。
色の方向性:白黒+差し色1色。梱包資材との相性で決めると失敗しません。
失敗しがち:パッケージに載せたら読めない。SNSと印刷で色がズレる。
具体策:ロゴだけ作って終わりではなく、名刺・ショップカード・シールまで同じルールで整えるとブランドっぽくなります。
20分で形にする:初心者向け「ロゴ作成5ステップ」
ここは、今日すぐ作りたい人向けです。テンプレやAIを使ってもOKです。
ステップ1:業種と“おしゃれの形容詞”を決めます
例
美容室:上品+ミニマル
カフェ:ナチュラル+温かい
IT:近未来+軽い
「おしゃれ」は曖昧なので、形容詞を足して具体化すると作りやすい、というコツが紹介されています。
ステップ2:ロゴの型を決めます
迷ったら、文字ロゴから始めるのが安全です。
ステップ3:色は1色で作ります
モノクロで成立したら、サブカラーを足します。
ステップ4:小さくしてテストします
SNSアイコン相当まで縮小して、読めるか確認します。
ステップ5:3つのバリエーションを保存します
横長、正方形、1色版。これで運用がラクになります。
Canvaはテンプレートからロゴを作り、編集してダウンロードできることが案内されています。初心者向けに「ポイント」や「短時間で作る」流れも紹介されています。
テンプレ・AIを使ってもダサくならないコツ
テンプレは便利ですが、そのままだと“どこかで見た感”が出やすいです。ここを変えると一気にオリジナルになります。
変える順番は「文字 → 余白 → 色 → 形」です
初心者が最短で変化を出せる順番です。特に文字(フォント)と余白で印象は激変します。
モチーフを盛らず、削って整えます
ロゴは引き算が強いです。要素が増えるほど、整える難易度が上がります。
“被りやすい型”を理解して回避します
幾何学・ミニマルは強い反面、被りやすい注意点が指摘されています。
回避策は、比率(高さと幅)や角の丸み、文字間などに独自ルールを入れることです。
依頼するか自作するか:判断の目安
自作で良いケース
- 仮ロゴで検証したい
- 小規模で始める
- SNS中心で運用する
依頼した方が良いケース
- 看板や商品パッケージなど“印刷・立体”が多い
- 商標登録や長期運用が前提
- 価格を上げたい、卸を狙う
ロゴ制作の手段(ツール、自社制作、外注)を予算と品質で使い分ける発想もありでしょう。
そのまま使えるテンプレ:AIプロンプトと依頼ブリーフ
AIロゴ用プロンプト雛形
このままコピペして、[]だけ埋めてください。
ブランド名:[例:SOLA COFFEE]
業種:[例:カフェ]
ターゲット:[例:20〜40代、落ち着いた雰囲気が好き]
印象キーワード:[例:ナチュラル、上品、ミニマル]
避けたい印象:[例:子どもっぽい、派手、情報過多]
ロゴの型:[例:文字ロゴ+小さなシンボル]
色:[例:黒+生成り(1〜2色)]
使用場所:[例:SNSアイコン、ショップカード、看板、パッケージ]
条件:[小さくしても読める、1色でも成立、余白広め]
デザイナー依頼ブリーフ雛形(短くてもOK)
- 事業内容(何を誰に):
- 強み(他社と違う点):
- 目指す印象(3〜5語):
- 避けたい印象(3語):
- 競合(2〜3社):
- 利用媒体(Web、名刺、看板、刺繍など):
- 希望納期、予算:
- 納品希望形式(PNG、SVG、PDFなど):
セルフ評価ルーブリック(初心者でも判断できる採点表)
ロゴ案ができたら、10点満点で採点します。合計が高い案を残します。
- 小さくしても読める(0〜2)
- 1色でも成立する(0〜2)
- 業種の期待とズレていない(0〜2)
- 余白と整列がきれい(0〜2)
- どこかで見た感が少ない(0〜2)
合計8点以上なら、かなり良い線です。6〜7点なら、文字間と余白を調整すると伸びます。
FAQ
Q1,ロゴはどこまで自作していいですか?
SNSや仮ロゴなら自作でも十分です。長期運用や商標などが絡むなら、早めにプロ相談の方が安全です。
Q2,おしゃれにしたいのに、いつも普通になります
型が決まっていない可能性が高いです。先に「ミニマル」「ナチュラル」など形容詞を付けて方向性を固定すると、ブレにくいです。
Q3,テンプレを使うと被りませんか?
被る可能性はあります。だからこそ、文字・余白・比率の独自ルールで差を作るのが大切です。ミニマル系は被りやすい注意点も整理されています。
Q4,ロゴの参考(デザイン集)はどこで見るのが良いですか?
テンプレ(Canvaなど)と、事例ギャラリー(Lancersのロゴ集、Goodpatchが紹介するインスピレーションサイトなど)を併用すると効率が良いです。
まとめ:業種別に「型」を選べば、おしゃれは再現できます
おしゃれなロゴは、センス勝負に見えて、実は再現可能です。業種が求める印象に合わせて「型」を選び、色を絞り、余白と可読性を整える。この順番を守るだけで、初心者でも大きく外しません。
迷ったら、次をやってください。
- おしゃれの形容詞を決める(ミニマル、ナチュラル等)
- 文字ロゴから作る
- モノクロで成立するまで削る
- 小さくして読めるかテストする
これで“それっぽい”から“ちゃんとブランドっぽい”に上がります。























