イラストロゴは、かわいい・親しみやすい・覚えやすいを一気に作れる反面、作り方を間違えると「子どもっぽい」「小さくすると潰れる」「印刷したら汚くなる」になりやすいジャンルです。
ただ、IllustratorもCanvaも触ったことがない初心者でも、順番さえ守れば“ちゃんと使えるイラストロゴ”は作れます。
この記事では、イラストロゴを作る5ステップ、業種別の勝ちパターン、依頼先の選び方、依頼文テンプレ、納品チェックまでを1記事にまとめます。最初に結論です。失敗しないコツは次の3つです。
- 目的を1行で決める(誰に何を伝えるロゴか)
- モチーフを欲張らない(基本は1つ)
- 修正回数、納品形式、権利(商用利用・著作権)を最初に合意する
この3つを押さえるだけで、完成度が一気に上がります。
Contents
イラストロゴとは何ですか
イラストロゴは、文字(屋号・社名)に、イラスト要素(モチーフ、キャラクター、線画、アイコンなど)を組み合わせたロゴです。見た瞬間に内容が伝わりやすいので、SNSや看板、名刺のような「一瞬で判断される場所」で強くなります。
一方で、イラストが細かすぎると、スマホのアイコンサイズで潰れたり、印刷で線が飛んだりします。つまり、上手い絵よりも、使える形に整える設計が重要です。
イラストロゴが向いている業種、向いていない業種
向いているのは、親しみや安心感が売上につながる業種です。
例:カフェ、パン屋、キッチンカー、雑貨、ハンドメイド、美容室、ネイル、エステ、子ども向け教室、写真館、ペット関連、地域密着の店舗など
向いていないと言われやすいのは、堅さや信頼が最優先の業種(士業、金融、BtoBの硬い領域など)です。
ただし、これはイラストが禁止という意味ではありません。線画1色、形をミニマル、文字を主役、アイコンは控えめにすることで、信頼と親しみの両立は可能です。
初心者でもできるイラストロゴの作り方5ステップ
Step1:目的を1行で決めます
ここが曖昧だと、かわいいだけで終わります。1行で十分です。
例:
- 初見でも入りやすい店に見せたいです
- 単価が上がる清潔感と上質感がほしいです
- 紹介が増える安心感のある印象にしたいです
この1行が、デザインの判断基準になります。
Step2:印象を3語に絞ります
画像より言葉が強いです。まずは3つに固定します。
例:
- やさしい/手作り感/北欧っぽい
- 清潔感/上質/シンプル
- 元気/親しみ/地域密着
3語にすると、修正のときにブレなくなります。
Step3:モチーフを決めます(業種×強み×覚えやすさ)
モチーフ選びが9割です。迷ったら次の順番で決めます。
- 業種が一瞬で伝わるもの(パン、カップ、はさみ、犬など)
- あなたの強みが伝わるもの(自家焙煎、時短、女性専用など)
- 屋号の由来や地域性(地名、花、山、家紋っぽい形など)
よくある失敗は、モチーフを盛りすぎることです。初期案は1モチーフで十分です。どうしても2つ入れたい場合は、片方をサブ要素に落とします。
Step4:ラフを作ります(絵が下手でも大丈夫です)
完成図は不要です。方向性が伝われば勝ちです。
おすすめのラフ方法は次の3つです。
- 紙に手描きしてスマホで撮ります
- 無料のお絵描きアプリで丸と線だけで形にします
- 文章で説明します(例:丸いカップの中に湯気、店名は下、線画で1色)
このとき「どこが主役か」を決めると、急にプロっぽくなります。主役(アイコン)と補助(飾り)を分けるだけで情報が整理されます。
Step5:依頼→修正→納品で失敗を防ぎます
初心者が一番コケるのは制作よりも運用ルールです。最初に次の3つを決めておくと揉めにくいです。
- 修正は何回まで、どこまで直すか
- 納品形式は何が必要か(PNGだけでよいか、SVG/AIも必要か)
- 商用利用と著作権の扱いをどうするか
業種別:イラストロゴの勝ちパターン(モチーフ・線・色・NG)
ここは「型」を使うのが近道です。業種ごとに、強い作り方が違います。
飲食(カフェ・パン屋・キッチンカー)
狙う印象は入りやすさと分かりやすさです。看板商品が一瞬で伝わるモチーフが強いです。
線画+ベタ1色(多くても2色)にすると、印刷もSNSも安定します。
NGは描き込みすぎです。アイコンサイズで潰れたら、負けです。
美容(美容室・ネイル・エステ)
狙う印象は清潔感と上質感です。かわいいに寄せすぎると単価が下がって見える場合があります。
細線はありですが、アイコン用の簡略版を別で作っておくと事故が減ります。
NGは装飾過多と、店名が読めない構図です。
医療・整体・サロン(信頼系)
狙う印象は安心と清潔です。キャラクターが前に出すぎないほうが安全です。
丸い形、左右対称、余白多めは信頼感を作りやすいです。
NGはイラストが強すぎて専門性が薄く見えることです。
子ども向け(教室・写真館・保育)
狙う印象は楽しさと安心です。色は増やしたくなりますが、増やすほど印刷で濁りやすいです。
太めの線、丸みのある形、2色までが安定します。
NGは色数が多くてチカチカすること、情報過多でごちゃつくことです。
ペット(トリミング・ホテル・販売)
狙う印象は親しみと清潔です。表情の作り込みすぎは安っぽく見えることもあります。
シルエット+ワンポイント(首輪、肉球)くらいが強いです。
NGはフリー素材っぽい既視感です。屋号の由来と組み合わせると独自性が出ます。
工務店・設備・不動産(信頼+地域密着)
狙う印象は堅実さと安心感です。キャラを出すなら、ゆるキャラよりマーク寄りが安全です。
家の形+頭文字、工具モチーフの単純化、太線で視認性を上げると強くなります。
NGは軽く見えるキャラ感と、看板で読めない細い文字です。
IT・スタートアップ(識別性が最優先)
狙う印象は覚えやすさとアイコン適性です。SNSとアプリアイコンでの見え方が勝負になりやすいです。シンプル形状、線は少なく、余白多めが強いです。
NGは抽象すぎて何の会社か分からないことです。抽象にするなら由来の説明ができる形にします。
ハンドメイド・雑貨・アパレル
狙う印象は世界観と統一感です。ロゴ単体より、梱包やショップカード、投稿デザインと並んだときに強い設計が正解です。
線画、手描き風、スタンプっぽい形が相性良いです。
NGは流行りの型をそのまま使って埋もれることです。
おすすめ依頼先の選び方(初心者は4タイプで考えると迷いません)
ロゴの外注先は、大きく分けて次のパターンで整理できます。外注先の分類としては、ロゴ専門業者、クラウドソーシング、個人デザイナー、ロゴ販売サイト、ロゴジェネレーターといった区分でも紹介されています。ここでは初心者が選びやすいように、実務目線で4タイプにまとめます。
1)ロゴ制作会社・ロゴ専門サービス
進行がスムーズで品質が安定しやすいです。ヒアリングが丁寧なことも多いです。
本格提案や体制が整っている点がメリットとして挙げられています。
費用は高めになりやすいので、長く使う前提の人に向きます。
2)フリーランス(個人デザイナーに直接依頼)
作風がハマると強いです。柔軟に進めやすい一方、相性や対応力に差があります。
相場の目安として「2万円〜5万円」などの記載もありますが、実績次第で幅が出ます。
3)クラウドソーシング(コンペ・公募)
複数案を見て選べるのが強みです。依頼文が弱いと提案の質が下がりやすいので、テンプレを使うのがコツです。クラウドソーシングの相場目安として「3,000〜50,000円」の記載があります。
4)スキルマーケット(例:ココナラ)
小さく試しやすく、価格帯の幅が広いです。価格や修正条件が明確な出品が多い点が特徴として挙げられています。ただし、納品形式や権利条件は自分で確認が必要です。
依頼先の比較表(初心者向け)
| 依頼先 | こんな人に向きます | 価格感の目安 | 強み | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| ロゴ制作会社・専門サービス | 失敗したくない、ブランドまで整えたい | 高めになりやすい | 進行が安定、体制がある | 予算が上がりやすい |
| フリーランス | 好みの作風がある、相談しながら作りたい | 幅がある | 作風が刺さると強い | 相性と対応力の見極めが必要 |
| クラウドソーシング | 案をたくさん見て選びたい | 3,000〜50,000円の目安あり | 多案比較ができる | 権利条件と品質差に注意 |
| スキルマーケット | まず試したい、予算を抑えたい | 低〜中で幅広い | 探しやすい | 条件確認を自分で行う |
依頼前に最低限決めること
完璧に言語化しなくても大丈夫です。最低限これだけ決めれば依頼が成立します。
- 目的(誰に何を伝えるロゴですか)
- 印象3語(例:やさしい/上質/親しみ)
- モチーフ1つ(例:カップ、花、犬のシルエット)
- 使う場所(SNS、名刺、看板、Web、チラシ)
- 納品形式(PNGだけか、編集用データも必要か)
ここが決まると、修正が減って安く速く終わりやすくなります。
そのまま使える:イラストロゴ依頼文テンプレ
【目的】(例:初見でも覚えてもらい来店につなげたいです)
【業種/屋号】(例:自家焙煎カフェ〇〇です)
【ターゲット】(例:30〜50代、落ち着いた雰囲気が好きな方です)
【伝えたい印象3語】(例:やさしい/手作り感/上質です)
【モチーフ案】(例:マグカップ+屋号由来の花です)
【使う場所】(例:看板、名刺、Instagram、Web、チラシです)
【希望カラー】(例:くすみグリーン+黒、2色まで希望です)
【希望テイスト】(例:線画、ベタ塗り少なめ、北欧っぽい雰囲気です)
【参考(好き)】URLまたは画像2〜3点です
【参考(NG)】URLまたは画像1〜2点です(例:子どもっぽすぎるのは避けたいです)
【納品希望】(PNG背景透過、白黒版、アイコン用簡略版、可能ならSVG/AIが希望です)
【修正】(例:2回まで無料希望です。以降の料金ルールも教えてください)
【権利】(商用利用OK、著作権譲渡の有無も明記希望です)
【希望納期】(例:〇月〇日まで希望です)
【予算】(例:〇円〜〇円です)
納品で後悔しないチェックリスト(初心者が詰みやすいポイント)
ロゴは作って終わりではなく、使って初めて価値が出ます。最低限、次を確認しておくと失敗が減ります。
① まず欲しい納品データは次のセットです。
PNG(背景透過)はSNS・Webで必須です。白背景・黒背景があると、背景色が変わっても困りません。白黒版(1色)はスタンプやモノクロ印刷に強いです。アイコン用の簡略版はスマホで潰れにくくなります。将来修正したい場合はSVGやAIなどの編集用データがあると安心です。
② 次にテストのしかたです。
- スマホの小さいアイコンサイズでも何か分かりますか
- 白黒でも成立しますか
- 横長と正方形の両方で破綻しませんか
- 商用利用と著作権の扱いが文章で明記されていますか
- 修正回数と追加料金のルールが合意できていますか
AIを使うなら、完成ではなく下準備に使うのが安全です
AIは便利ですが、初心者がいきなり完成ロゴにすると、権利や類似の不安が残りやすいです。ここでは安全に成果が出やすい使い方だけ紹介します。
おすすめのAI活用は次の方向です。
- 印象3語の候補を大量に出してもらいます
- モチーフ候補を出してもらいます(業種×強みの組み合わせ)
- 依頼文テンプレの空欄を埋める文章を作ってもらいます
最終的には、プロが描き起こしてオリジナル化する流れが安心です。
よくある失敗パターンと対策
かわいいけど読めない問題は、ロゴとして致命的になりやすいです。文字は視認性が最優先です。細かすぎて潰れる問題は、アイコンサイズでチェックすれば早期に潰せます。修正ルールが曖昧で追加料金になる問題は、回数と範囲を最初に決めるだけでほぼ防げます。PNGだけ納品で後から詰む問題は、用途が増えた瞬間に起きます。最低でも白黒版と簡略版を確保しておくと安心です。
権利がグレー問題は、商用利用OKか、著作権譲渡の有無、素材の出所を文章で確認するのが基本です。
FAQ
Q1,イラストが描けなくても依頼できますか
依頼できます。完成図ではなく、方向性が伝われば十分です。目的1行、印象3語、モチーフ1つ、好き/NG参考があれば進みます。
Q2,価格はどれくらい見ておけばいいですか
依頼先と条件で変わります。クラウドソーシングは3,000〜50,000円の目安が紹介されています。デザイン会社は高額になりやすい傾向があるとも説明されています。まずは「看板まで使うのか」「編集用データが必要か」で予算を決めると現実的です。
Q3,いろいろな依頼先がありすぎて迷います
迷う場合は、最初に「多案比較したいか」「進行を任せたいか」で選ぶと早いです。外注先はロゴ専門業者、クラウドソーシング、個人デザイナー、ロゴ販売サイト、ロゴジェネレーターなどに分類して整理されることもあります。
Q4,ロゴではなく、キャラクターやイラストだけ頼みたいです
ロゴ用のイラスト制作は、イラスト依頼サイトを使うのも手です。依頼できるサービス例として、ココナラ、SKIMA、Skillots、Skeb、ランサーズ、クラウドワークスなどが紹介されています。ただし、ロゴとして使うなら、最後はロゴ用に簡略化とデータ整備が必要です。
まとめ
イラストロゴは、デザインソフトが使えなくても作れます。大事なのは、上手い絵よりも「使える形」に整えることです。
失敗しないために押さえるべきポイントは次の3つです。
- 目的を1行で決めます
- 印象は3語、モチーフは基本1つに絞ります
- 修正回数、納品形式、権利を最初に合意します
ここまで固めたら、あとは依頼文テンプレをコピペして空欄を埋めるだけで、発注の成功率が上がります。初心者ほど、テンプレとチェックリストで勝てます。







