ロゴを作りたいけど、IllustratorもCanvaも触ったことがない。外注は高そう。そんな初心者でも、いまはAIで「それっぽい案」を短時間で量産できる時代です。実際、AIロゴメーカー系のサービスは、ブランド名や業種を入れるだけで候補を出し、色・フォント・配置を編集して書き出す流れが一般的です。
ただし、AIで出たものをそのまま採用すると「安っぽい・既視感・商標で詰む」問題が起きがちです。この記事は、初心者でも失敗しにくい作り方と、プロ品質に近づける磨き方(3つのコツ)まで、1本にまとめます。
Contents
AIロゴ作成はどこまでできるのか
結論から言うと、AIは「たたき台づくり」が最強です。人間は「ブランドに合う1案に絞り、整えて、権利面を確認する」担当です。
AIが得意なこと(初心者に向くところ)
- 短時間で大量の方向性(雰囲気)を出せます
- 色やレイアウトのパターンを試せます
- テンプレ型なら、文字入力と微調整で形になります
AIが苦手なこと(人がやるところ)
- 独自性の作り込み(似た感じになりやすい)
- 小さいサイズでの見え方設計(詰まり・潰れ)
- 商標や著作権リスクの最終判断(規約と類似チェック)
なお、生成AIは仕組み上「出力が唯一にならない」ことがあります。同じような出力が他の人にも出る可能性はゼロではない、という前提で進めるのが安全です。
AIロゴ作成の全体手順(初心者向け)
ここはテンプレで覚えるとラクです。作業は5ステップで回します。
ステップ1:ロゴの目的を1行で決めます
目的が曖昧だと、AIの提案も全部それっぽくなります。
例(コピペ用)
- 用途:店舗看板/Webヘッダー/名刺
- 印象:信頼感、親しみ、上質、ポップ など
- ターゲット:誰に覚えてほしいか(年代・性別・価格帯)
- 避けたい印象:安い、子どもっぽい、怪しい など
ステップ2:ロゴの型を選びます(初心者はここが最重要)
ロゴには大きく「文字ロゴ」「シンボル+文字」「エンブレム」などがありますが、初心者が失敗しにくいのは次の順です。
- 文字ロゴ(ワードマーク):最も事故りにくい
- シンボル+文字:AIの得意分野だが似やすい
- エンブレム:要素が増えて潰れやすい(難易度高め)
ステップ3:AIに「材料」を渡して案を出します
ChatGPTなどに、ロゴのイメージを文章で詳細に書かせてから、画像生成やロゴメーカーに投げる流れが分かりやすいです。ポイントは「細かく指示する」ことです。色、フォントの方向性、配置バランスまで言語化すると精度が上がります。
ステップ4:ツール上で整えます(この時点で勝負が決まります)
AIが出したロゴは、だいたい余白・文字間・太さが甘いです。ここを手で整えるだけで一気にプロっぽくなります(後半で具体例を出します)。
ステップ5:書き出し形式を用途で決めます
最低限これだけ覚えてください。
- PNG:Webで使いやすい(透過が便利)
- SVG:拡大しても劣化しない(印刷やグッズに強い)
- PDF:入稿や共有に便利なことが多い
例として、Adobe ExpressのAIロゴは透過PNGでダウンロードできる旨が明記されています。Wixはプランによって、PNGだけ/SVGまで、のように書き出しが変わります。
2026年版:主要AIロゴツール比較(無料あり)
「無料でどこまでできるか」「SVGが出せるか」で選ぶと失敗が減ります。
| ツール | 得意 | 無料でできる範囲(目安) | 高品質書き出し | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| Adobe Express(AIロゴ) | 生成→編集が一体、初心者向け | 作成・編集は触れることが多い | 透過PNGダウンロードの案内あり | プランや機能は時期で変わるので書き出し画面で確認 |
| Shopify ロゴメーカー | とにかく簡単、テンプレ強い | 無料で作成、初心者向けを明言 | 高解像度PNG・SVGのダウンロード説明あり | 方向性はテンプレ寄りになりやすい |
| Wix ロゴメーカー | 編集が分かりやすい | 作成・プレビュー | BasicはPNG、AdvancedはSVGなどプラン差あり | SVG欲しい人は上位プラン前提 |
| Looka | ロゴ+ブランド一式が強い | 生成・編集 | EPS/SVGなどベクターと所有権の説明あり | 書き出しは基本有料になりやすい |
| Design.com / BrandCrowd | 案の量とブランド展開 | 方向性出しに強い | ベクター書き出しをうたう紹介あり | 無料の範囲は導線が分かりにくいことも(画面で確認推奨) |
| ChatGPT+画像生成AI | コンセプト作りが強い | 文章で案出し→画像生成の連携ができる | ツール次第 | 生成物の類似リスクは前提として持つ |
補足です。外部記事のランキングは便利ですが、無料範囲・商用範囲・書き出し形式は変わりやすいので、最終的には「ダウンロード画面」「利用規約」の表示を見て判断してください、が安全です。
【無料あり】AIでロゴを作る具体的なやり方(手順どおりにやればOK)
ここでは「初心者が迷わない流れ」を、実務手順として書きます。
1)ChatGPTで“ロゴの設計図”を作ります
いきなり画像を作らず、先に言語化します。これが一番の近道です。
コピペ用プロンプト(コンセプト作り)
以下の条件でロゴの方向性を3案出してください。
- 業種:
- 屋号(ロゴに入れる文字):
- ターゲット:
- 与えたい印象(3つまで):
- 避けたい印象:
- 使う場所(看板/名刺/Instagram/ECなど):
出力は「コンセプト名」「狙い」「形(文字ロゴ/シンボル/エンブレム)」「色(カラーコード)」「フォントの方向性(例:角ゴ系/セリフ系)」でください。
2)AIロゴメーカーに投げて、候補を20〜50出します
初心者は「少数精鋭」より「大量に出してから絞る」ほうが成功率が上がります。AIはこの作業が得意です。
3)選ぶのは1つだけ(迷うと全部弱くなります)
ここで2案残すと、ほぼ確実に決めきれず微妙になります。1案に絞って、磨きに入ります。
プロ品質に近づける3つのコツ(ここが本編)
ここからが一番大事です。AIで出した案を「それっぽい」から「ちゃんとしてる」に持っていきます。
コツ1:情報を足さないで、削って整えます
初心者がやりがちなのが「意味を盛り込みすぎ」です。情報が多いロゴは、結局なにも伝わりません。まず削ります。
削る順番(おすすめ)
- 装飾(線、影、グラデ、模様)
- シンボルの細部(ツノ・波・点が多い部分)
- キャッチコピー(読めなくなる原因)
「シンプルでメッセージがある状態」が理想、といった考え方は初心者ほど効きます。
コツ2:用途テストを先にやります(小さくして潰れたら負けです)
ロゴは、使う場面で勝てないと意味がないです。用途を想定して複数パターンを用意する視点が重要です。
最低限のテスト(3分でできます)
- 横長(Webヘッダー用)
- 正方形(SNSアイコン用)
- 単色(黒1色)
この3つで破綻しない形にすると、実務で困りません。
コツ3:フォントと権利チェックで詰まないようにします
ロゴで一番地雷なのが「フォントの扱い」と「商用利用の範囲」です。ここを甘くすると、商標登録や運用で詰みます。フォントの権利確認が必要、という注意は繰り返し出てきます。さらに、生成AIは出力が他の人と似る可能性がある、という前提もあります。なので「生成物をそのまま使わず、人が整えて独自性を足す」「類似チェックをする」が現実的な落としどころです。
商用利用で最低限やること(初心者向け・事故防止)
ここは長々読まなくてOKです。やることだけ書きます。
- 使うツールの規約で「商用利用」「再配布」「ロゴ用途」「商標」の扱いを確認します
- 書き出し形式(PNG/SVG等)が用途に合うか確認します(印刷ならSVGが強いです)
- 最終案は、他社ロゴと似ていないか検索して確認します(画像検索+業界名でチェック)
補足です。Lookaはロゴパッケージにベクターファイルや所有権の説明を出していますが、こういう「権利とファイル形式が明確なサービス」を選ぶのは、事故を減らす実務的な選択です。
外注したほうがいいケース(AIで粘るより安いこともあります)
AIで進めても良いのは、次の条件に当てはまるときです。
- 小規模事業、まずは仮ロゴで走りたい
- ロゴの用途がWeb中心で、厳密な商標戦略は後回し
- 自分で微調整する時間がある
逆に外注が向くのはこういうときです。
- 全国展開、広告費をかける、商標登録が前提
- ユニフォームやグッズなど印刷・刺繍が多い(SVG必須になりがち)
- 既存ブランドと被らない独自性が必須
よくある質問(FAQ)
Q1. 無料ツールだけで商用ロゴは作れますか?
作れる場合もありますが、「無料でできるのは作成まで」「高解像度やSVGは有料」パターンが多いです。WixはプランでPNGのみ/SVGあり、が分かれる例です。Shopifyは高解像度PNGとSVGのダウンロード説明があります。最終的には、ダウンロード画面と規約の表示で確認してください。
Q2. 透過PNGって必要ですか?
Webや資料に載せるなら、ほぼ必須だと思ってOKです。背景色が変わってもロゴが馴染みます。Adobe Expressは透過背景のPNGダウンロードを案内しています。
Q3. SVGが必要なのはどんなときですか?
看板、チラシ、ユニフォーム、ステッカーなど「印刷・加工」が入るならSVGが強いです。Wixは上位プランでSVGになる説明があります。
Q4. ChatGPTだけでロゴ画像まで作れますか?
流れとしては可能です。文章でイメージを詳細に記述し、画像生成につなげる方法が紹介されています。ただし、最終ロゴとして使うなら、用途テストと権利チェックは別途必要です。
Q5. AIロゴは商標登録できますか?
ケース次第です。一般論として、第三者素材や規約の制限が絡むと厳しくなる可能性があります。特に素材・フォントの権利確認は必須です。商標登録を前提にするなら、最終段階で専門家(弁理士)に確認するのが安全です。
まとめ:AIは最速の下書き、勝負は「整える」と「確認」です
AIロゴは、初心者でも短時間で候補を量産できるのが最大の価値です。
一方で、AIの出力は似る可能性があり、権利面の判断も自動では済みません。
だからこそ、この記事の結論はシンプルです。
- まずはAIで大量に出して、方向性を見つけます
- 1案に絞って、削って整えて、用途テストをします
- 最後に、商用利用とフォント等の権利、類似チェックをします
この3点を守るだけで、「初心者っぽいロゴ」から抜けやすくなります。







