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ロゴ制作をプロに依頼するメリットと選び方の基準 ~初心者でも失敗しないために~

あなたがこれから会社やサービス、商品を始めるなら、まず「ロゴ」が気になりますよね。しかも、今では Adobe Illustrator や Canva を使って自分で作る人も少なくありません。でも、デザイン未経験・初めての方だと「どうすればいいのか」「自分で作るのとプロに頼むのはどちらがいいのか」と迷ってしまうものです。
そこで本記事では、「なぜプロにロゴを依頼するのか/どうやって選ぶべきか」を、初心者の方でも理解できるよう丁寧に解説します。自分で作るメリット・デメリットにも触れながら、「プロに依頼することの価値」と「依頼先を選ぶための基準」をまとめました。この記事を読めば、ロゴ制作の正しいスタートラインに立てます。

プロにロゴ制作を依頼する「メリット」

まず、プロへ依頼することで得られる主なメリットを整理します。初心者の方が見落としがちな視点も含めて深掘りします。

メリット1 経験と視点がある

プロのデザイナーやロゴ専門会社は、これまで多くのロゴを手掛けてきた経験があります。例えば「ぼんやりとしたイメージしかない」といった状態でも、ヒアリングを通じて形にしてくれるケースがあります。
自分で作るとどうしても「好き/嫌い」の主観で判断してしまいがちですが、プロは「誰が・どこで・何を伝えたいか」という視点も持っています。

メリット2 ブランディングに適したデザインになる

ロゴは単なる「絵」や「文字」ではなく、ブランドの顔、つまり「誰かに見られた時に伝わるもの」です。プロに頼むと、ブランドの背景、ターゲット、使用媒体(名刺・Web・看板など)を考慮して設計してくれます。
また、長く使えるように流行に左右されにくいデザインにするという考え方もプロにはあります。

メリット3 データ・著作権・用途も安心

初心者が見落としがちなのが「データ形式」や「著作権」「使用ルール」。たとえば、印刷・Web・SNSと用途が変わっても使えるデータかどうか、著作権が誰に帰属するか、利用可能な媒体に制限はないか、などです。プロに依頼すればこうした点も整理されていることが多いです。
例えば「AI(Illustrator)形式で納品」「商標登録を視野に入れて設計」など。初心者の方が自作すると、こうした「後々困った」ケースになる可能性があります。

メリット4 時間と修正のやり取りがスムーズ

「イメージが曖昧」という初心者の方の悩みを、プロがヒアリング・提案・修正という流れで整理してくれます。自分で試行錯誤するよりも、効率よく形にできることが多いです。
もちろん「費用がかかる」「時間がかかる」といったデメリットもあります(後述します)が、品質・安心感という観点では大きなプラスです。

プロに依頼する「デメリット」も理解しておこう

プロに頼むことはメリットが多いですが、完全にデメリットがないわけではありません。初心者でも知っておいたほうがいい点を整理します。

コストがかかる

プロだと、ヒアリング→ラフ案→修正→最終案という流れをきちんと行うため、手間や時間がかかることがあります。例えば、「複数回の修正を伴う」「希望を伝えるのに言葉が詰まる」といった初心者ならではの壁も。
また、「自分はこういうイメージ」と思っていたものが、言葉にしづらくてデザイナーにうまく伝わらないと、想定外の結果になることもあります。

依頼先の選び方を誤ると満足できない可能性がある

「プロに頼んだから安心」と思っていても、実はその制作会社/デザイナーがロゴ制作に特化していなかったり、実績が少なかったり、著作権処理が曖昧だったり…というケースもあります。
つまり、「プロに依頼した」といっても、依頼先をきちんと見極めないと“安心”には繋がりません。

初心者でも失敗しない「プロ依頼先の選び方」基準

ここからは、依頼先(制作会社・デザイナー)を選ぶときに、初心者の方でも押さえておきたい基準を整理します。チェックリスト形式で使えるようにしていますので、依頼前にぜひ確認してください。

選び方チェックリスト

以下を「はい/いいえ」で確認してみましょう。

  • 過去のロゴ制作実績を公開しているか?(ポートフォリオがあるか)
  • その実績の中に、自分が好むテイスト(シンプル/高級感/カジュアルなど)が含まれているか?
  • ヒアリングのプロセスが明確か?(目的・ターゲット・媒体などを聞いてくれるか)
  • 制作の流れ・提出案数・修正回数・納期が明記されているか?
  • 納品データ形式(AI・PNG・JPGなど)・著作権の扱い(譲渡/ライセンス)・使用範囲が明記されているか?
  • 見積もりが明確で、料金の内訳(提案数・修正・著作権譲渡など)を確認できるか?
  • コミュニケーションが取りやすそうか?(初心者でも安心して相談できるか)

依頼先のタイプ別に見る特徴比較表

初心者の方が迷いやすい「フリーランス」「ロゴ専門サービス」「デザイン会社」の3タイプを、メリット・デメリット含めて比較します。

依頼先タイプメリットデメリット
フリーランス比較的安価、柔軟性あり実績・サポート体制バラつきあり、著作権処理が曖昧な場合もあり
ロゴ専門サービスロゴ制作に特化、価格帯が定まっていることも多い提案数・修正回数が限られていたり、オプション費用が発生しやすい
デザイン会社(一般)安定した実績・体制、総合的なブランディング対応可費用が高め、初心者がコミュニケーションに時間を要する可能性あり

(参考:一般的な相場など)例えば、「3万円~10万円がロゴ専門サービスの相場」「5万円~20万円がデザイン会社依頼の相場」などという目安も出ています。

初心者が依頼前に準備しておくとスムーズになること

依頼前にこちらを整理しておくと、プロとのやり取りがスムーズで、満足度も上がります。

  • ブランドやサービスの「何を伝えたいか/誰に届けたいか」:ターゲット、価値、想いを言葉に
  • 好きなテイスト・色・避けたい色・モチーフなど(もしあれば)
  • ロゴを使う媒体:名刺・Web・SNS・看板・商品パッケージなど
  • 今後どう使っていきたいか(将来的な展開も含む)
  • 「どこまで自分で作るか」「何をプロに頼むか」の線引き:自作+プロ修正なども選択肢

初心者が“自作”と“プロ依頼”を比較して考えるべきポイント

ここでは、自分でロゴを作る(自作)場合と、プロに依頼する場合を比較して、初心者目線で考えておきたいポイントを整理します。

自作(Illustrator/Canvaなどを使う)

メリット

  • コストを抑えられる
  • 自分のペースで作れる
  • すぐに手を動かせる(試行錯誤できる)

デメリット

  • デザインの基礎知識(色彩・フォント・レイアウト等)が必要
  • 用途ごとのデータ形式・サイズ・印刷・Web対応など悩むことが多い
  • 著作権・商標など法務的な視点が抜ける場合がある
  • 「人目にどう見えるか/記憶に残るか」という客観的視点が弱くなりがち

プロに依頼

(前述のメリット・デメリット参照)
プロに頼むことで「安心」「品質」「将来性」というメリットが大きいですが、コスト・時間・選び方のハードルが初心者には少し高いとも言えます。

どちらが良いか?初心者向けの考え方

初心者の方がロゴ制作を考える際には、以下の観点で考えると判断しやすいです。

  • ブランドの第一印象をどう捉えているか:長く使う予定なら投資価値あり
  • 予算と時間をどれだけ確保できるか:すぐに低コストで形にしたいなら自作も選択肢
  • 将来の拡張性(媒体が増える、商品化する等)を視野に入れているか
  • 自分自身で満足できるデザインを作る自信(または時間をかける意欲)があるか

例えば、「まず仮ロゴを自作して、将来的に正式ロゴをプロに依頼する」というハイブリッドな戦略も有効です。

プロ依頼を成功させる「進め方のポイント」

依頼先を選んだ後、実際の進め方でも初心者が押さえておきたいポイントがあります。これを抑えておくことで、ミスマッチや後悔を減らせます。

ステップ1 ヒアリングと目的整理

まず、デザイナーと「ロゴを作る目的」「誰に向けて」「どこで使うか」「ブランドがどう見られたいか」を整理して共有します。プロはこの情報を元に提案を出します。
質問例:

  • 対象/ターゲットはどんな人か?
  • 競合ブランド/参考にしたいブランドは?
  • 使用媒体(名刺・Webサイト・看板など)とサイズは?
  • 好きなテイスト・色・フォント・モチーフは?/避けたいものは?
  • 将来的にこのブランドをどう広げていきたいか?

ステップ2 ラフ案・提案の確認

複数案が出ることが一般的で、初心者の場合「どれがいいだろう…」と迷いがちですが、ここでは「なぜこの案か」という説明(コンセプト)を確認するのがポイント。プロが「このロゴはこういう意味で作りました」という説明をしてくれるかどうかを見ましょう。
気になる点や「こうしてほしい」という要望はこの段階で伝えます

ステップ3 修正・フィードバック

修正回数・内容・費用が契約に入っているか事前に確認しておきましょう。初心者の方は「もう少しこうしたい」「別の色も見てみたい」などが出やすいので、修正がスムーズにできる体制かをチェックしておきます。
また、デザインの使い勝手(小さくなったとき・白抜きにしたとき・モノクロにしたとき)もこの段階で確認しておくと安心です。

ステップ4 納品・使用ルールの確認

納品データの形式(AI/EPS/PDF/PNG/JPGなど)、カラー形式(RGB/CMYK)、使用範囲、著作権譲渡の有無、改変可否などを事前に確認しておきましょう。初心者の方が見落としがちですが、後々「使えない」「追加費用」「別の用途で使えなかった」というトラブルの原因です。
また、ロゴを使う上での「余白」や「最小サイズ」「禁止事項」などが明文化されていると、使用時に迷いません。

FAQ(よくある質問)

Q1 自分でロゴを作るなら Illustrator と Canva、どちらがいい?

A:Illustrator(イラストレーター)はプロも使う本格的なグラフィックソフトで、自由度が高く、印刷・Webどちらにも対応しやすいです。ただ、操作が初心者には少し難しいので学習コストがあります。Canva(キャンバ)はテンプレートが豊富で直感的に操作しやすく、初心者向けです。ただし、細かな調整や印刷用データの書き出しに制約がある場合もあり、「プロに頼んだような構造(ブランドルール・著作権・将来の拡張対応)」という観点では限界があります。
つまり、まずはCanvaで試してみて感覚を掴み、将来的に「ちゃんとしたロゴが必要」と判断したらプロに依頼するという段階的な選択肢もあります。

Q2 どれくらいの予算を見ておけばいい?

A:サービスや依頼先によって大きく異なりますが、一般的な相場として次のような目安があります。

  • ロゴ専門サービス:3万円~10万円
  • デザイン制作会社:5万円~20万円以上
    ただし、価格だけで判断せず「何案出るか」「修正回数」「納品形式」「著作権処理」「使用媒体の数」などの条件も一緒に確認しましょう。

Q3 どれくらいの期間がかかる?

A:制作の流れによりますが、ヒアリングからラフ案、修正、納品まで数週間から1〜2か月というケースもあります。初心者だと「自分で作るより時間がかかった」ように感じるかもしれません。逆に「急いでロゴが必要」という場合、自作やテンプレート利用と比較検討する必要があります。

Q4 著作権や商標登録はどうすればいい?

A:ロゴは「デザインとしての著作物」であり、商標として登録すれば「ブランドとしての保護」も可能です。プロに依頼すると、このあたりの知識が備わっているところも多いです。
依頼前に「使用範囲」「著作権は依頼者に譲渡されるか」「商標登録用のデータが出るか」といった点を確認しておきましょう。

Q5 将来的にブランドを広げたいと思っているけど、今ロゴを作るべき?

A:はい、できるだけ早めに「顔となるロゴ」を用意しておくことはブランド構築の上で有効です。将来的にSNS・Web・名刺・商品パッケージ・看板など用途が増えると、デザインの一貫性(色・フォント・余白・モチーフ)が非常に重要になります。プロに頼むとこうした「将来の使いまわし」を想定して設計してもらえます。逆に“今だけ使えればいい”と割り切るなら、自作でも十分スタートできます。

まとめ

ロゴ制作をプロに依頼することには、初心者の方にとっても多くのメリットがあります。経験豊富なデザイナーの視点、ブランディングを見据えた設計、データや著作権・用途まで安心できる体制などです。一方で、費用・時間・依頼先の選び方といった注意点もあります。

初心者の方が失敗しないためには、「依頼前に目的を明確にする」「依頼先をきちんと選ぶ」「進め方を理解しておく」という3つのステップが大切です。自作かプロ依頼かという選択も、「予算」「時間」「将来の拡張性」を軸に判断すれば明確になります。

これからロゴを作るあなたには、まず「ロゴを通じて何を伝えたいか」「どこで使うか」「どんな人に見てもらいたいか」といったことを整理していただき、適切なタイミングでプロに依頼するか、自分で作るかを決めていただけたらと思います。

著者写真

sakuma

監修

株式会社シンプルワークス/デザイナー

入社10年。Webデザイン/SEO/ロゴデザインを中心に、制作から運用改善まで横断対応。成果につながる“使われるデザイン”を追求しています。

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