1.はじめに
突然ですが、皆さんは「CSR」という言葉をご存知ですか?
日本では慈善事業と捉えられることが多いですが、国際的な認識はちょっと異なります。CSRは「Corporate Social Responsibility」の略で、国際的には「企業の社会的役割」と訳すのが、CSRを表すより正しい訳と言えます。
日本でCSRといえば「本来の業務や利益を生み出す活動とは別のもの」と捉えられがちですが、欧州企業にとってCSRとは、企業活動にとってなくてはならないものであり、得意先や顧客、世間に対する信頼を勝ち取るために、必ず行っておくべき(定めておくべき)ものだという認識がなされています。今後企業としてグローバルに活動していくためのキーワードとして、CSRは欠かせないと言ってよいでしょう。
そこで今回は、東洋経済が発表している2014年CSRランキングの上位にランクインしている企業のロゴマークをご紹介します!
果たして共通点はあるのでしょうか?
Point:CSRランキング上位の企業のロゴマークとは?
2.富士フィルムホールディングスのロゴマーク
まずご紹介するのは、人材活用部門で1位となった、富士フィルムホールディングスのロゴマークです。
(画像引用元:富士フィルムホールディングス)
エボラ出血熱への効果が期待されているインフルエンザ薬「アビガン」の開発など、近年はフィルム以外の分野でも注目を集めている富士フィルムホールディングス。
「FUJIFILM」の「I」と「F」の字に施されているエッジの効いたデザインは、強い先進技術へのこだわりを表したものとなっています。
実はCSRには、ステークホルダー(取引先や顧客といった利害関係者のこと)の期待に応え、各々の企業が期待されている役割を果たしていくという意義も込められています。富士フィルムのロゴマークに込められた「先進技術へのこだわり」は、まさに富士フィルムがステークホルダーから期待されている社会的役割を、強い意志を持って担っていくという想いを表したものではないでしょうか。
Point:ステークホルダーの期待に応え、各々の企業が期待されている役割を果たしていくという意思を表したロゴマーク
3.帝人のロゴマーク
また、「企業統治+社会性」ランキングで1位を獲得した帝人のロゴマークにも、社会的役割に対する強い想いが感じられます。
(画像引用元:Wikipedia)
2003年に作られた帝人のロゴマークには、企業の躍動感とスピード感が表されています。少し形の異なる「J」の文字には、新たな価値を想像し続け、その都度最適な形に変わろうとする帝人の先進性やチャレンジ精神が込められています。
2社に共通していることは、ロゴマークに先進性やチャレンジ精神、企業が長く目指していくべき意思や社会的役割を込めているということ。
CSRは企業の事業内容や顧客との関わりなどによって違うのが当たり前ですが、今に満足しないチャレンジ精神や先進性をロゴマークに込めることで、企業の役割を果たしていくという想いを社内外に発信してみてもいいかもしれませんね。
Point:今に満足しないチャレンジ精神や先進性をロゴマークに込めてみては?
4.まとめ
■CSRとは慈善事業ではなく、企業の社会的責任という意味が込められている ■欧米を中心にCSRは重要視されていることから、ロゴマークにその想いを込めてみても良いのでは ■CSRへの取り組みを伝える方法として、ロゴマークに企業の先進性やチャレンジ精神を込めてみては |