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ロゴデザインに見るプロデザイナーとアマチュアの3つの違い

ロゴデザインに見るプロデザイナーとアマチュアの3つの違い

プロデザイナーとアマチュアの違いと聞くと「センス」だと考えられがちです。しかし、アマチュアでも美しいデザインを作る方もいますよね。

もちろんセンスは大切ですが、それだけではプロデザイナーとは呼べません。

では何が違うかといえば、「本当に目的が達成できるロゴか」「実際の場面で使いやすいロゴか」などの課題を考慮してデザインをしていることです。

ここでは、ロゴデザイン作成の観点から見たプロデザイナーとアマチュアの3つの違いについてご紹介します。

プロはロゴのコンセプトワークがしっかりしている

コンセプトワークとは、新しくデザインする制作物の「コンセプト」を言葉で明確にする作業のことです。

ロゴマークは企業の思いが詰まった旗印です。ただキレイにデザインすれば良いのではなく、ロゴを見た人に自社のビジョンを共有できるデザインでなければなりません。

そんな思いの伝わるロゴを作るうえで重要なのが「コンセプトワーク」です。

コンセプトがはっきりしていれば「自社のコンセプトは親しみやすさなので、こっちの案にしよう!」のように、確かな基準をもってデザインを判断できます。

デザインには正解がなく個人の感覚で判断されがちです。だからこそ、制作の指針となるコンセプトが必要だといえます。そのため、プロデザイナーであれば、コンセプトを明確にする「ヒアリング」を大切にします。

企業の歴史や思想、事業内容、主力の商品、ブランディングの方向性などをクライアントにヒアリングし、「何を伝え、何に共感を得て、結果何を目指すのか(コンセプト)」を明確にしたうえで、ロゴを作っていくのです。

プロはあらゆる利用シーンを想定したロゴデザインにする

ロゴマークはあらゆる環境下で使われます。紙面上で使われるとは限らず、タオルなどの布地やコップのような丸まった立体物にプリントされることもあります。

そうした紙以外の媒体にプリントされた場合でも、しっかり再現できるようなロゴをデザインしなければなりません。

たとえば、たくさんの図形が組み合わさった複雑なロゴだと、サイズが変わった時に線が潰れて見えなくなる可能性があります。特に近年は、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末が媒体の主流です。そうしたモバイル端末の小さな画面では複雑なデザインだと潰れてしまう場合もあります。

また、ロゴのカラーにも注意が必要です。

書籍や新聞といったモノクロ印刷にも耐えられるか。カラーで使うとしても、Webで表示されるRGBと紙のプリントで使用されるCMYKでは色の再現度に違いが出ます。

さらに、グラデーションやドロップシャドウといったエフェクトをむやみに多用すると、使用できる場面の限定された役に立たないデザインになりかねません。

ロゴはデザインも大切ですが、それは視認性や再現性といった「実際の使いやすさ」を兼ね備えてこそです。どのような媒体で使われるかにも気を配りつつロゴをデザインするのがプロデザイナーだといえます。

プロはタイポグラフィに精通している

タイポグラフィとは、フォントの選定、文字の大きさ、行の間隔、文字の間隔、余白などを調整して文字を効果的に見せる技法のことです。

何をもって「効果」とするかはケースバイケースで、読みやすいようにキレイに文字を配置したり、芸術的に表現するために華やかに文字をデザインしたりと目的によって異なります。

デザインの基本ともいわれるタイポグラフィは、その奥の深さからプロとアマチュアで差が出やすい部分です。

たとえば行間一つとっても、広ければゆったり感を、狭ければ緊張感を見る人に与えます。さらに、フォントが違えば表現される世界観も変わってきますし、文字の大きさは視線の誘導につながります。

文字の細かな要素の一つひとつが、デザインの見やすさや印象に大きく影響するのです。そのため、タイポグラフィへの理解が不十分なままロゴを作成しても納得のいくロゴは出来上がりません。

どこか見栄えが悪かったり、もしキレイに作れたとしても、伝えたい世界観を表現できず、自社のターゲット層に響かないデザインになったりしてしまいます。

「文字のデザインを見れば、デザイナーの習熟度がわかる」といわれるほど、タイポグラフィは絶大な効果を持っているのです。

まとめ

プロデザイナーは、タイポグラフィといったデザインの基本技術に加えて、利用シーンやデザインに込めたい企業の思いなども考慮してロゴを制作しています。

もちろんアマチュアには、アマチュアならではの良さがあります。

ただ、プロは「クライアントの抱える課題をデザインを通して解決する」という観点で作成しているので、よりクライアントのニーズに沿ったデザインになりやすいといったメリットがあるのです。

もし今後、ロゴマークの制作依頼をすることがあれば、この記事で紹介したポイントを意識してデザイナーを選んでみてはいかがでしょうか。

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