ロゴマーケットでは、多彩な企業ロゴをシリーズでご紹介し、その魅力に迫っています。
今回は、企業名や団体名とシンボルマークにキャッチコピーを組み合わせて使用しているロゴに触れていきます。モチーフの選定やデザインの工夫など、参考になる点がたくさんあります。
企業ロゴ作成にお悩みの方は、ぜひご一読ください。
※本記事では、比較・検討のため著作権に規定された範囲内で画像を引用しております。
そのため、引用画像の権利は著作者に帰属しています。
富山県
画像引用元:富山県「新しい観光キャッチフレーズ・シンボルマークについて(ダウンロードできます)」
富山県のシンボルとして知られる立山連峰と富山湾をモチーフにしたデザインに、キャッチフレーズである「パノラマ キトキト 富山に来られ」を加えたロゴです。上部が立山連峰、下部が富山湾をイメージしています。富山県の魅力のひとつである雄大な自然景観を印象付ける爽やかなロゴです。
デザインは、富山県の「富」の字にも似ており、自然だけではなく、食や文化、温泉など、富山県の観光資源の豊かさも表しています。丸みを帯びた柔らかいフォルムをしており、優しさや癒しを連想するだけではなく、温かいおもてなしの心を想起することができます。
ロゴ作成における注目ポイント
キャッチフレーズには、「キトキト(新鮮な)」という方言が使用されています。雄大な自然の広がる様子を表す「パノラマ」に、富山湾の新鮮な魚介類を思わせる「キトキト」が加わっており、富山の魅力がギュッと詰まっています。シンボルマークや富山という自治体名だけではなく、キャッチフレーズを加えたことで、より興味・関心をひくことができます。
参考:富山県「新しい観光キャッチフレーズ・シンボルマークについて(ダウンロードできます)」
岡山県商工会連合
画像引用元:岡山県商工会連合『「晴れのめぐみ」岡山ブランド』
岡山県は、1989年から「晴れの国おかやま」というキャッチコピーを使っています。気候や素材そして土壌など、たくさんの晴れのめぐみがあふれている岡山県。素材の良さを最大限にいかした、多彩な特産品が作られています。そんな特産品の数々を知ってもらうために、岡山県商工会連合が認証を行っているのが「晴れのめぐみ」です。
晴れのめぐみのシンボルマークは、中心に「晴れのめぐみ」から生まれた「実り」をすえています。太陽に似ている形は、岡山県の県花である「桃の花」をモチーフにしています。ブランドカラーである赤は、太陽に近いやや朱色ががった色で、「晴れ」と明るい岡山県人の「活気」の2つの意味が込められています。
ロゴ作成における注目ポイント
岡山県商工会連合では、毎年新たに認証された商品の中から、「ベストセレクション賞」を特に優れた1品に、「チャレンジ賞(審査員特別賞)」をユニークでインパクトのある1品に選出しています。
こうして作られた晴れのめぐみのロゴに、「CHALLENGE」のキャッチコピーを加えたのが、「チャレンジ賞(審査員特別賞)」のロゴデザインです。
画像引用元:岡山県商工会連合『「晴れのめぐみ」岡山ブランド』
ロゴに特別感のあるデザインとキャッチフレーズを加え、「晴れのめぐみ」認定商品の中でも、特別なものだと一目でわかります。
このようにロゴを単に転用するだけではなく、ひと手間加えることで、違った魅力を打ち出すことができます。統一感を持たせたいグループロゴや、製品やサービスのロゴにも使えるアイデアです。
参考:岡山県商工会連合『「晴れのめぐみ」岡山ブランド』
おわりに
企業名や団体名とシンボルマークにキャッチコピーを組み合わせて使用しているロゴは珍しいですが、ご紹介したように訴求力が強く一目見たら忘れられないインパクトがあります。
ロゴはシンプルにするのが鉄則ですが、どうしても伝えたいことが伝わり辛かったり、差別化が難しいこともありますよね。シンプルで印象に残るロゴに触れてみたい方は、下記の記事をご一読ください。魅力のあるロゴが見つかるかもしれません。