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AIロゴを完成形へ:Canvaで整える編集レシピとデザイン微調整のコツ

結論:AIロゴは「生成」で終わらせず、“整える”ことで完成する

AIが作ったロゴは、素材としては優秀でも「構図・余白・色のバランス」が惜しいことが多いです。
10年以上Webデザイン・ロゴ制作を横断してきたトップデザイナーとして断言します。
“AIが作る速さ × 人の整える目”=本当に使えるロゴ。

この記事では、Canvaを使ってAI生成ロゴを完成形に仕上げるステップを、初心者にも分かる形で紹介します。

AIロゴをCanvaに読み込む

ステップ1 ファイル形式の確認

AIで生成したロゴ(MidjourneyやLookaなど)は、形式によって扱い方が変わります。

ファイル形式Canvaでの扱い補足
PNGそのままドラッグ&ドロップでOK背景透過推奨
JPG背景を削除する必要ありCanva Proなら「背景リムーバー」機能あり
SVG拡大・編集が自由Canvaでベクター扱いできる(Pro推奨)

コツ: できるだけ透過PNGかSVGを使うと後の作業がスムーズ。

余白とバランスを整える編集レシピ

AIロゴは構図がズレていたり、要素がギリギリまで詰まっていたりします。
見た目を「安定」させるには、余白のが最初のポイントです。

ステップ2 アートボードの設定

  1. Canvaの新規デザイン → サイズを「1000px × 1000px」に設定
  2. 背景を白またはブランドカラーに設定
  3. ロゴを中央にドラッグ配置

ポイント:
上・下・左右の余白を同じ比率(15〜20%程度)にすると安定して見えます。
ガイド線を使って中央揃えを確認しましょう。

ステップ3 比率と位置の微調整

  • アイコンとテキストを両方使う場合、
     → アイコン:文字 = 1:1.2〜1.5 がバランス良し。
  • 下に文字を置く場合は文字間(トラッキング)を1.1〜1.2倍に。
  • 斜めや傾きがあるデザインは「整列」ボタンで中心軸を再確認。

色調整と配色の再設計

AIは色彩提案が得意ですが、「ブランド印象との一致」は人が判断する必要があります。
Canvaなら「カラーパレット」機能を使って再調整できます。

ステップ4 メインカラーの最適化

  1. ロゴをクリック → 上部メニュー「色」→ スポイトで色抽出
  2. 「ブランドキット」機能を使い、アプリのテーマカラーを登録
  3. メイン:アクセント=7:3 の比率を意識

例)金融アプリなら「ブルー×ホワイト」/美容なら「ピンク×ゴールド」

プロの目安:

  • 明度差(明るさの差)を30%以上つけると視認性が向上
  • グレー背景でも崩れない色を選ぶとアプリストアでも映える

フォント・文字間・アイコン比率を整える

AI生成のロゴには「フォントの選定」が甘いケースが多いです。
Canvaでは無料でも使える高品質フォントが豊富。
以下の組み合わせを参考にしてみましょう。

印象おすすめフォント補足
信頼・ビジネスMontserrat / Lato読みやすく企業系に強い
可愛い・やわらかPoppins / Rounded Mplus 1c丸みで親しみを演出
スタイリッシュBebas Neue / Raleway幾何学的で高級感あり
ナチュラルNoto Sans JP / Open Sans柔らかく、どんなデザインにも馴染む

文字サイズ目安:
アイコンの高さの60〜70%程度。
行間: シンボル下に文字を置く場合は上下余白を20px以上確保。

構図を安定させる配置テク

Canvaの「配置」機能を活用して構図を整えましょう。

  1. 「位置」メニュー → 「中央揃え」「上下中央揃え」で重心を取る
  2. 「配置ガイド」をONにして水平を確認
  3. アイコン+テキスト構成では、中央から1〜2pxのズラしで動きを出すことも可能

プロの裏ワザ:
円形アイコンは枠線を0.5pt追加すると画面映えします。
角丸四角の場合は半径20〜30%で“やさしさ”を演出。

出力前のチェックリスト

出力前に、以下の観点で仕上げを確認しましょう。

□ 背景透過PNGで保存した
□ 白・黒・グレー背景でも視認性が保たれる
□ 小サイズ(60px以下)で見ても潰れない
□ 文字が読める太さ・余白を確保した
□ ブランドカラーが正しいトーンで出力された
□ ファイル名を「appname_logo_1024.png」形式に統一した

出力形式のおすすめ:

  • アプリ登録用:PNG透過 1024×1024px
  • SNS用:1080×1080px(JPEG)
  • 印刷・ノベルティ用:SVGまたはPDF

失敗例と修正ポイント

よくあるミス原因修正方法
背景とロゴ色が似ていて目立たない明度差が不足コントラスト比を上げる/影を追加
文字が小さくて読めないアイコン比が大きすぎテキスト比率を1.2倍に調整
ロゴが偏って見える余白のバランス崩れ枠ガイドで左右均等に修正
グラデーションがくすんでいる色数が多すぎ2色以内に絞る/透明度を調整

FAQ

Q1:Canva無料版でも十分編集できますか?
→ 可能です。ただし背景透過・ブランドキット・SVG書き出しはPro限定です。

Q2:AI生成ロゴを修正すると著作権はどうなりますか?
→ 編集・再構成を加えた時点であなたの創作物として扱えます。

Q3:スマホ版Canvaでもできますか?
→ 可能ですが、配置や余白調整はPC版が圧倒的に作業しやすいです。

Q4:ロゴサイズは固定した方がいい?
→ アプリ用は1024×1024が標準ですが、SNS用や印刷用に複数サイズを用意しましょう。

まとめ:AIの“速さ”を人の“整える目”で磨く

AI生成ロゴの完成度を左右するのは、整える力です。
Canvaで行う微調整は、見た目だけでなくブランドの信頼感を生みます。

要点をおさらいすると:

  • Canvaで余白・比率・フォントを整える
  • 配色を「意味のあるトーン」に再設計する
  • 背景・サイズ・形式まで統一して出力

AIは発想を広げる道具。
Canvaはそれを現実に落とし込む“仕上げのスタジオ”。
この2つを組み合わせることで、初心者でもプロ並みのアプリロゴを完成させられます。

著者写真

sakuma

監修

株式会社シンプルワークス/デザイナー

入社10年。Webデザイン/SEO/ロゴデザインを中心に、制作から運用改善まで横断対応。成果につながる“使われるデザイン”を追求しています。

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