1.はじめに
日本でITという言葉が、一般の人にも広く知られるようになったのは2000年前後でした。当時はさまざまなITベンチャー企業が名乗りを上げ、ITバブルなんて呼ばれた時期もありました。
その頃のIT系企業のロゴマークを見てみると、先進的だったり、成長性に特化したものが多く、良くも悪くも尖った印象のものが多かったのではないかと、筆者は感じています。
それはITが、当時としては新しく、多くの人にとって期待と未知にあふれた分野だったこと、そして人の手が通ったサービスというイメージではなく、人の手から離れた、誤解を恐れず申し上げれば、少し冷たいイメージを人々が持っていたからなのかもしれません。
しかし時代は変わり、以前よりもITが身近に感じられるようになった昨今、見るものに優しさや親しみやすさを感じさせるロゴマークが増えているように感じています。そこで今回は、優しさや親しみやすさを重視したIT系企業のロゴマーク例をご紹介します。
Point:優しさや親しみやすさを重視したIT系企業のロゴマークとは
2.優しさ・親しみやすさをもたせたロゴマークが増えている?
例えば数多くの料理レシピが掲載され、注目を集めている「クックパッド」で2014年から使用されているロゴマークは、もともと大文字だったフォントを小文字にし、丸みをもたせたものとなっています。
(画像引用元:クックパッド)
変更の理由の一つとして、今後クックパッドがより多くの人にとって、身近で親しみやすいツールになってほしいという、企業の想いがあったからだそうです。
また、2013年に新ロゴマークが採用されたDeNAのロゴマークには笑顔が隠れています。
(画像引用元:DeNA)
この「:D」の部分には、DeNAにとっての今後のキーワードの一つである「Delight」という意味が込められているそうです。
両社とも、一般ユーザー向けの商品やサービスを扱っているからという面もあるかもしれませんが、以前よりもインターネットと人々との距離が縮まったからこそ、多くの企業が親しみやすさや優しさ、喜びなどを感じられるロゴマークを採用しているのではないでしょうか。
今後IT系ロゴマークの作成をお考えなら、こうした点を考慮した上でビジョンを描いてみると、素晴らしいロゴマークが生まれるかもしれません。
Point:以前よりもインターネットと人々の距離が近くなったからこそ、親しみやすさや優しさなどが感じられるロゴマークが増えているのでは
4.まとめ
■近年のIT系企業のロゴマークは、優しさや親しみやすさを感じさせるものが増えている? ■大手企業を中心に、さまざまな企業が優しさや親しみやすさを感じさせるロゴマークに変更している ■人々の生活とインターネットとの距離が縮まっているからこその傾向なのかもしれない |