(画像引用元:和歌山市)
世界中のロゴマークに関するニュースを特集する「ロゴマーク最新情報!」。
今回は、和歌山公園動物園が発表した、100周年ロゴマークについてのニュースをご紹介します。
和歌山公園動物園は、かつて江戸時代に徳川御三家として名を馳せた、紀州徳川家の居城・和歌山城跡内の南の丸に設置された市営動物園です。動物園の活動を応援する市民ボランティア団体「わかやまフレンZOOガイド」によると、「お城の中にある動物園」は日本でわずか3か所しかないということで、数ある動物園の中でも珍しい場所にある動物園だと言えます。
園内ではツキノワグマやエミュー、ポニーやアメリカビーバーなどのさまざまな動物たちを、なんと無料で見ることができます。休日ともなると、家族連れやカップルで賑わう人気スポットです。
そんな和歌山公園動物園の整備が開始されたのは、1915年のこと。つまり、2015年は整備開始からちょうど100年目にあたる記念の年となります。これを機に、さらに動物園を盛り上げていこうと、「わかやまフレンZOOガイド」が中心となって行われたのが、今回の100周年ロゴマーク作成でした。
全国から募集を募った結果、57件もの作品が寄せられたとのこと。最終的に来園者700人の投票によって決まったのが、こちらのロゴマークです。
(画像引用元:和歌山市)
思わず笑顔になってしまう、カワイイロゴマークではないでしょうか。来場者に子供が多いということもあり、今回のロゴマークは一目見て雰囲気が伝わるよう工夫されているほか、名前も和歌山公園動物園ではなく、「わかやま お城の動物園」と、動物園の特徴を伝える文面となっています。
一方、記念ロゴマークでよく見られる、「◯◯周年」という文字は見当たりません。これはあくまで筆者の考え方ですが、記念ロゴマークとしてだけでなく、2年後、3年後も継続して動物園のロゴマークとして使っていきたいという想いから、この文言を外したのではないでしょうか。そのためか、同時期に決定したキャッチコピーも、長く愛してほしいという想いが感じられる、「お城と、ZOOっと。」という言葉が採用されています。
記念ロゴマークだからといって、定番化している「◯◯周年」と言う文字を必ず使用する必要はありません。時にはあえて外してみることで、ロゴマーク自体がスッキリとまとまることもあります。もちろん、ロゴマークを通して何を伝えたいかという大前提は忘れてはなりませんが、ロゴマークを作成する際は、連動するキャンペーンや長期的な活用方法を考えて作成することも忘れないようにしましょう。
※参考記事
和歌山公園動物園 ロゴマーク・キャッチフレーズの決定について(きらり 輝く 元気和歌山市)
※参考サイト
わかやまフレンZOOガイド
和歌山公園動物園(和歌山市)