(画像引用元:Amazon.com)
さまざまな企業・商品のロゴマークの由来やこだわりなどを紹介する「独断!粋なロゴマーク」。
今回は、米国ランダムハウスとの合併後も、変わらない存在感を放ち続ける「ペンギンブックス」のロゴマークを取り上げます!
1.ペンギンブックスの歴史とロゴマークの由来
日本ではそれほど知名度の高くないペンギンブックスですが、実は英国を代表する出版社の一つ。1970年にはピアソンに買収されましたが、他と一線を画した独特な戦略や、英語教材と言われるペンギンリーダーズの販売などで知られています。そして、その書籍のほとんどに、愛らしいペンギンのロゴマークが印字されています。
ペンギンブックスが誕生したのは1935年のこと。当時はちょうど、ハードカバーのない安価な書籍、いわゆるペーパーバックという形態の本の販売がが最盛期を迎えており、ペンギンブックスも、このペーパーバックの出版社の一つでした。
後に欧米出版社の「ビッグ6」と呼ばれるほど、巨大出版社となるペンギンブックスですが、その成功の秘密は、タバコ屋や駅でも書籍を販売したことや、非常に安価な価格だったことに加え、目を引く独特のブックデザインにあったと言われています。
その独特のブックデザインがこちら。
(画像引用元:Postcards From Penguin | mifdesign_antenna)
ブックデザインを3エリアに分け、中央のエリアに書籍のタイトルや著者を表記。上のエリアには出版社名を、そして下のエリアにはロゴマークを入れ、書籍のカテゴリによって中央エリア以外の色を変えるという、シンプルながらもわかりやすい統一デザインが採用されていました。
その後、表紙デザインは変化していきますが、ロゴマークのペンギンはその後も残り続け、さまざまなポージングのペンギンが表記されることとなります。
(画像引用元:TYPOLAYOUT DESIGN|free calendar)
現在は、ペンギンが少し驚いたような下記デザインが定番化していますが、出版社の発展を支えたものの一つは、間違いなくこのちょっと間抜けで、でも愛くるしい、動くペンギンロゴマークだったといえるでしょう。
(画像引用元:Amazon.com)
ペンギンブックスの成功は、ロゴマークだけでなく、デザイン全般にあると言われています。商品展開を図る際の参考にしてみてはいかがでしょうか。
※参考書籍
ロゴライフ 有名ロゴ100の変遷(著:ロン・ファン・デル・フルーフト)