(画像引用元:logo by li jiayu | pinterest)
さまざまな企業・商品のロゴマークの由来やこだわりなどを紹介する「独断!粋なロゴマーク」。
今回は、近鉄大阪上本町駅に隣接する複合商業施設「上本町YUFURA」のロゴマークを取り上げます!
1.上本町YUFURAの歴史とロゴマークの由来
「上六(うえろく)」の愛称で親しまれ、地元・大阪府民だけでなく奈良県民からも愛され続ける大阪上本町駅は、一日約76,000人以上の方が利用する、近鉄有数のターミナル駅。周辺には上本町YUFURA以外に近鉄百貨店上本町店があるほか、過去には周辺住民の憩いの場として親しまれた近鉄劇場などが建てられていたこともあり、周辺住民にとって馴染み深い駅となっています。
上本町YUFURAは、惜しまれつつも2004年に閉館した近鉄劇場の跡地に建てられた複合商業施設で、2010年に満を持してオープン。昔から大阪の観光名所として親しまれていた、難波の新歌舞伎座が6階に入っており、ショッピングや食事を楽しめるだけではなく、観劇することもできるという珍しい複合商業施設となっています。
上本町YUFURAのロゴマークには、こうした施設ならではの特徴がうまく表れています。
(画像引用元:logo by li jiayu | pinterest)
上本町YUFURAは「”ゆらりふらり”と何度でも立ち寄りたくなる”気持ちよい場所、心地よい空間”」がコンセプトになっているということで、ゆらりふわりとはためくのれんをイメージしてデザインされています。デザインの中には上本町YUFURAの「上」の文字がデザインされていますが、ともすると扉にも、下から見上げたビルのようにも見えます。
のれんをくぐるように、扉を開くようにふらりと立ち寄れるような、かつてこの地に建てられていた近鉄劇場のように、多くの人に愛されるような、何度も足を運びたくなるような施設になってほしい。このデザインからは、こうした施設側の想いが感じられます。
また、新歌舞伎座を意識したデザインになっていることもポイントの一つ。そのため施設内の看板のデザインもとてもおしゃれに、かつどちらの雰囲気も損なわないものに仕上がっています。
(画像引用元:大阪 at Night ブログ)
施設のロゴマークを作成する際には、建設場所の歴史的背景や、どんなテナントが入るのか、どんな雰囲気を感じてほしいのかなど、他のロゴマーク以上に多角的に物事を捉えた上で作成を行うことが大切です。そういった意味で、上本町YUFURAのロゴマークはとても素晴らしいロゴマークだと言えますので、作成の際のアイデアの参考にしてみてはいかがでしょうか。
※参考サイト
上本町YUFURAコンセプト(上本町YUFURA)
※参考書籍
日本語のロゴ(編集:フレア,グラフィック社編集部)