(画像引用元:朝日新聞)
世界中のロゴマークに関するニュースを特集する「ロゴマーク最新情報!」。
今回は十勝にある24の農協が共同で掲げる「十勝ごちそう共和国」の建国と、ロゴマーク「Made in 十勝」が決定したというニュースをご紹介します。
「建国」という言葉を用いましたが、もちろん実際に十勝地域だけで国を建国したわけではありません。これは「JAネットワーク十勝」という、十勝にある24農協の共同ネットワークのブランディング戦略の一環。
十勝地域といえば、農畜産業がさかんで、美味しいお肉や農産物がたくさん穫れることで知られています。実際、農畜産物において、産地が一つのブランドになっている事例の一つでもあり、十勝産と聞くと、なんだかお腹が空いてしまう方は筆者だけではないはず。
今回ロゴマークが作られたことで、十勝ブランドがひと目で分かるようになり、より「十勝産」のブランド力の向上が期待されます。
今回のニュースのポイントは、ブランディング強化のために、地域の垣根を超えたロゴマークを作成したこと、そしてそれを国旗に見立てているところにあると感じています。今回の事例は農業に関する内容でしたが、これは他業種で取り組んでみても面白い戦略になるのではないでしょうか。
ロゴマークはブランディング戦略の一環として有効ではありますが、あまりに業界内にロゴマークが多いと、どうしても差別化が難しくなります。しかし、差別化を図りたいのは企業側、団体側の都合であり、ユーザーの目線で考えれば、よりよいものが買えるなら、どれでもいいと言う方が多いのではないでしょうか。
そんな「よりよいもの」がこれだとわかる、共通のロゴマークを掲げれば、ユーザーも混乱せず、安心して商品に手を伸ばせるはず。今回の「Made in 十勝」のロゴマークは、ユーザーが混乱せずに、いいものだと認識できる指標を作った事例と言ってもいいかもしれません。
もちろんすべての業種でこの方法が適用できるわけではありませんが、地域や業種・企業を超えたプロジェクトを考える必要があるなら、こうしたロゴマークの設定も面白いのではないでしょうか。
※参考サイト
北海道)十勝が「ごちそう共和国」 24農協がロゴ統一