Canvaは初心者でも簡単にロゴが作れる便利なツールですが、商用利用・AIロゴ・著作権など、知らずに使うと後で困るポイントもあります。この記事では、CanvaとAIを使ってロゴを作りたい初心者向けに、「作る前」「作り方」「注意点」「仕上げ」までを1本で解説します。
Contents
Canvaで作ったロゴは商用利用できる?
結論から言うと、条件を守れば商用利用は可能です。
ただし「何でも自由」ではありません。
商用利用がOKなケース
- 自分の事業・店舗・サービスのロゴとして使う
- Webサイト、SNS、名刺、チラシに使う
- Canva内の素材を組み合わせて作ったロゴ
この範囲であれば、基本的に問題ありません。
注意が必要なケース
- Canvaの素材そのものを「ロゴとして独占」したい場合
- テンプレートをほぼそのまま使っている場合
- 他人が同じ素材を使っている可能性がある場合
Canvaは「誰でも使える素材」が前提なので、完全に世界で一つだけのロゴを保証するものではない、という点は理解しておきましょう。
ロゴを作る前に書くべきチェックリスト(初心者向け)
ここが一番大事。
CanvaやAIを開く前に、これを書いておくだけで完成度が激変します
ロゴの目的を決める
- 会社名/ブランド名
- 何のためのロゴか(店舗、個人事業、副業、SNSなど)
- 使う場所(Web、SNS、名刺、看板)
ターゲットと使う場所を整理する
- 誰に向けたサービスか
- 年齢層(20代/30代/40代など)
- 性別、業界、雰囲気
伝えたい印象を言語化する
例
- 信頼感
- 親しみやすい
- 高級感
- 先進的
- やさしい
ここがブレると、ロゴもブレます。
避けたいイメージを決める
- 安っぽく見えたくない
- 子どもっぽくしたくない
- 派手すぎるのはNG
「やりたくない」を決めるのも重要。
参考ロゴを集める
- 好きなロゴ3つ
- 苦手なロゴ2つ
理由も一言書けるとベスト。
Canvaでロゴを作る具体ステップ
ステップ1:Canvaにログインして「ロゴ」で検索
Canva公式サイトにアクセスし、無料アカウントでOK。
最初は有料プランにしなくても問題ありません。
検索バーに「ロゴ」と入力すると、ロゴ用テンプレートが一覧で表示されます。
ステップ2:テンプレートはそのまま使わない
テンプレートは完成品ではありません。そのまま使わないことが、被らないコツ。
- フォントを変更
- 色を変更
- アイコンを入れ替える
ステップ3:色は1〜2色に絞る
初心者が一番やりがちな失敗は「色を使いすぎる」こと。
おすすめは
- メインカラー1色
- サブカラー1色
まずは白黒でも成立するか確認しましょう。
ステップ4:フォントをシンプルに選ぶ
ロゴは読めることが最優先です。
- ゴシック体 → 信頼感、IT、ビジネス
- 丸ゴシック → 親しみ、やさしさ
- 明朝体 → 高級感、上品
ステップ5:AIはアイデア出しとして使う
CanvaのAI機能や他のAIツールは「ロゴを作る」より「方向性を考える」ために使うのがおすすめ。
例
- キーワードから連想される形を出す
- 配色の候補を出す
- 構図のヒントを得る
終判断は必ず自分でしましょう。
AIで作ったロゴをそのまま使ってはいけない理由
最近は「AIで一瞬でロゴ作れた!」という声も増えていますが、そのまま使うのは正直おすすめしません。理由はシンプルで、AIロゴは“完成品”ではなく“たたき台”だからです。初心者が特に知っておいてほしいポイントを整理します。
ロゴが他人と被る可能性がある
AIロゴは、過去の大量のデータをもとに「それっぽい形」を生成します。
つまり完全オリジナルではない・同じような業種・キーワードだと似た形になりやすいという性質があります。ロゴは「見分けるための印」被る可能性がある時点で、ブランドとしては致命的です。
意味やストーリーが弱くなりやすい
AIが作るロゴは、見た目は整っていても「なぜこの形なのか?」を説明できないことがほとんど。
有名企業のロゴは必ず意味、意図、背景があります。説明できないロゴはブランディングが弱く、修正の判断基準がないため、長く使えないという問題を抱えやすいのです。
商標・著作権リスクが残る
AIロゴはどのデータを学習しているか不明であり、既存ロゴと似てしまう可能性があります。特に事業として使う、将来商標登録を考えている場合は「似ている」だけでもトラブルになる可能性があります。AIロゴは著作権的にグレーな状態になりやすいという点は理解しておきましょう。
媒体展開に弱い
AIロゴは「SNS用では映える」「大きく見るときれい」でも「小さくすると潰れる」「印刷で再現しづらい」「白黒で成立しない」ことが多いです。
プロは「使われる場面」を前提に設計しますが、AIはそこまで考えません。
考える工程を飛ばしてしまう
一番大きな問題はここ。
AIでいきなりロゴを作ると「ブランドの軸」「ターゲット」「方向性」を考えないまま進んでしまいます。結果「なんとなくそれっぽいけど、しっくりこない」ロゴになりがちです。ロゴは作る前に考えることが8割です。
「AIは“完成品を作る道具”ではなく、“考える補助ツール”」と考えるのが良いでしょう。
Canvaロゴをプロっぽく見せる5つの調整ポイント
Canvaでロゴを作ったあと、「なんか惜しい…」「素人感が抜けない…」と感じる原因は、仕上げの調整不足であることがほとんどです。ここでは、デザイン初心者でも必ず効く5つの最終調整ポイントを解説します。この5つをやるだけで、同じCanvaロゴでも完成度が別物になります。
余白を思っている倍あける
Canvaロゴが素人っぽく見える最大の原因は、ロゴがギチギチに詰まっていること。プロのロゴは、「え、こんなに空いてていいの?」と思うくらい余白があります。
調整ポイント:ロゴの上下左右に、文字1〜2個分以上の余白をとる。アイコンと文字を近づけすぎない。キャンバスいっぱいに使わない。
余白は「何もしていない空間」ではなく、ロゴを引き立てるための設計です。
フォントの文字間を調整する
Canvaの初期状態は、文字間が微妙なことが多いです。プロは必ず文字間(カーニング)を調整します。調整ポイント:文字間をほんの少しだけ広げる。特に英字ロゴは詰まりすぎに注意。太めフォントほど、文字間は気持ち広め。
これだけで「テンプレ感」が一気に消えます。
色を減らして白黒で確認する
プロっぽいロゴほど、色が少ないです。Canvaで作ったロゴは、ついグラデーションや複数色を使いたくなりますが、まずは削ります。
調整ポイント:一度、白黒にして確認。1色でも意味が伝わるか?色は最後に足す。
色は「飾り」ではなく、意味を補足するもの。
アイコン(図形)を疑う
Canva素材のアイコンは便利ですが、そのまま使うと「どこかで見た感」が出やすい。
調整ポイント:アイコンは削除してみる。形を単純化できないか考える。文字だけで成立しないか確認。
実は、文字だけのロゴのほうがプロっぽくなるケースも多いです。
小さくして最終チェックする
最後に必ずやるべきなのが縮小チェックです。
プロは名刺サイズ、SNSアイコンサイズ、スマホ表示を想定して確認しています。
調整ポイント:横3cmくらいに縮小して見る。文字は読める?形は判別できる?
ここで崩れるロゴは、どんなに大きく見たときに良くてもNG。
Canvaロゴはどこまで使える?プロ目線の結論
Canvaロゴは開業初期・副業・SNSには十分使えます。一方で、商標登録や長期ブランディングでは注意が必要なため、用途に合わせて使用するようにしましょう。
まとめ|CanvaとAIは「正しく使えば最強の味方」
CanvaもAIも、「考えずに使う」と失敗し、「考えたうえで使う」と強力な武器になります。
作る前に考えるAIで方向性を出すCanvaで整える、最後に調整する。
この流れを守れば、初心者でもちゃんと“使われるロゴ”が作れます。







