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復活の狼煙となったロゴマーク | アサヒグループホールディングス

復活の狼煙となったロゴマーク | アサヒグループホールディングス

(画像引用元:軽井沢ぐるっとバル

さまざまな企業・商品のロゴマークの由来やこだわりなどを紹介する「独断!粋なロゴマーク」。
今回は、スーパードライをはじめとした、数々のヒット商品を世に送り出している大手飲料メーカー「アサヒグループホールディングス」のロゴマークを取り上げます!

1.アサヒグループホールディングスのロゴマークの歴史と由来

アサヒグループホールディングスの歴史は、同社の主力商品の一つであるビールから始まりました。
1889年に大阪麦酒会社として誕生して以降、日本のビール市場を支えながら発展し、1892年にはアサヒビールを、そして1900年には日本初となる瓶入りの生ビールを発売します。1906年には日本麦酒と札幌麦酒と合併し、大日本麦酒株式会社を設立。翌年には三ツ矢サイダーのルーツとも言える平野シャンペンサイダーを発売します。

その頃商品に表示されていたアサヒのロゴマークは、商品名の通り大きな朝日と波が描かれていました。

復活の狼煙となったロゴマーク | アサヒグループホールディングス
(画像引用元:Be Happy-Go Lucky!

このロゴマークには、日本で作られた美味しいビールを海外に発信していくという、同社の強い想いが込められているそうです。

こうして成長を続けた大日本麦酒株式会社でしたが、1949年にはGHQ主導のもと行われた財閥解体の影響により会社分割を余儀なくされ、朝日麦酒(現在のアサヒグループホールディングス)と日本麦酒(現在のサッポロホールディングス)に分割されます。
その後、高度経済成長の影響などにより、朝日麦酒の市場占有率は徐々に低下。1954年には2位をキープしていたはずが、1980年代にはかろうじて3位を死守するというところまで落ち込んでいました。

こうした危機的状況を打破するために、1985年にCI(コーポレート・アイデンティティ)を導入。その際に新たに発表されたのが、おなじみのこちらのロゴマークです。

復活の狼煙となったロゴマーク | アサヒグループホールディングス
(画像引用元:軽井沢ぐるっとバル

旧ロゴマークを一新した新しいデザインは、躍動感や挑戦の姿勢、そして右肩上がりの成長を、キレの良いフォントで表しています。
ちなみに翌年には、「コク・キレ」を重視した新しい「アサヒ生ビール」が発売され、さらにその翌年には、現在も同社の主力商品であり、人気ビール銘柄の一つとなっている辛口生ビール「アサヒスーパードライ」が発売されています。
新商品開発にあたっては、大規模なマーケティングが行われており、「コク・キレ」を重視する流れは、この大規模なマーケティングの結果生まれたものでした。
新ロゴマークにキレのあるフォントが採用されたのも、こうした新商品開発の流れを汲んだものだったのかもしれませんね。

※参考サイト
アサヒグループホールディングス

※参考書籍
ロゴライフ 有名ロゴ100の変遷(著:ロン・ファン・デル・フルーフト)

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