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後付けの由来が有名になったロゴマーク | BMW

後付の由来が有名になったロゴマーク | BMW

(画像引用元:Wikipedia

さまざまな企業・商品のロゴマークの由来やこだわりなどを紹介する「独断!粋なロゴマーク」。
今回は、ドイツ有数の自動車メーカー「BMW」のロゴマークを取り上げます!

1.BMWのロゴマークの歴史と由来

BMWは1917年にドイツのバイエルン州で誕生しました。元々は「Rapp Motorenwerke GmbH(ラップ発動機製造有限会社)」として1913年に誕生しましたが、1916年にはグスタフ航空機製造社と合併し、「Bayerische Flugzeug Werken AG(バイエルン発動機株式会社)」に。そして翌年の1917年にBMW AGとしての歴史を歩み始めます。

BMWの前身である「ラップ発動機製造有限会社」の社名にもある通り、BMWは元々自動車メーカーではなく、エンジン製造メーカーとして誕生した企業でした。
第一次世界大戦が終わるまでの主要商品は航空機用エンジンでしたが、第一次世界大戦後に連合国とドイツの間で締結されたベルサイユ講和条約により、航空機用エンジンの製造が禁止されたため、自動車や二輪車用エンジンの製造にシフト。その後、ドイツ有数の自動車メーカーとして成功を果たすこととなります。

BMWのロゴマークが初めて作られたのは、1917年の設立当初。同年の10月には商標登録されましたが、そのロゴマークは今とほとんど変わりません。
円の大きさの変更や、立体的なロゴマークになったという変更点はありますが、BMWのロゴマークは設立から100年を迎えようとする2015年現在も、同じデザインで人々に親しまれています。

2.BMWのロゴマークの由来は「プロペラと青い空」ではない!?

BMWのロゴマークの由来をインターネットで調べると、「回転する航空機のプロペラと青い空」の様子がモチーフになっているという話がよく見られます。実際、そう認識されている方も多いようですが、実はこれは間違い。
実際は、BMWの前身である「Rapp Motorenwerke GmbH」のロゴマークと、BMWの発祥の地であるドイツ・バイエルン州の州旗が元となっています。

Rapp Motorenwerke GmbHのロゴマークは、元々円の中に馬が描かれたもの。

後付の由来が有名になったロゴマーク | BMW
(画像引用元:http://wiki.w311.info/

一方、バイエルン州旗には、白と青の格子が描かれたものです。

後付の由来が有名になったロゴマーク | BMW
(画像引用元:☆ジョジョLOVEママの子育て日記☆

海外自動車メーカーのロゴマーク その共通点は?」でもご紹介したとおり、海外自動車メーカーのロゴマークは、設立地に由来したロゴマークが多い傾向にあります。
アルファロメオなども、設立地に由来するロゴマークを持つ企業の一つ。海外では決して珍しいことではありません。

ではなぜ、「回転する航空機のプロペラと青い空」がモチーフだという通説が広がったのでしょうか。
それは1929年にBMWが実施した広告戦略によるものと言われています。当時の広告は、BMW自身がロゴマークを「回転する航空機のプロペラと青い空」と連想させる内容となっており、それが広く世間に知れ渡ったことが、大きな理由となっているようです。
この後付けの由来は、長くロゴマークの正しい成り立ちとして扱われており、BMWの公式サイトでも、この説を正しいとする説明がされていました。

しかしその後、この説は正しい由来ではないことが発覚し、BMW担当者も認識を改めています。
ロゴマークに意味を後付けするという話は珍しい話ではありませんが、本当の由来が霞んでしまうほど後付けの由来が広まるというのは、広告の観点で見ると成功したロゴマークなのかもしれませんね。

※参考書籍
ロゴライフ 有名ロゴ100の変遷(著:ロン・ファン・デル・フルーフト)

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