(画像引用元:Chupa Chups by Juanedc | Frickr)
さまざまな企業・商品のロゴマークの由来やこだわりなどを紹介する「独断!粋なロゴマーク」。
今回は、長年愛され続けている「チュッパチャプス」のロゴマークを取り上げます!
1.チュッパチャプスの歴史とロゴマークの由来
近年のロリポップ(棒付きのアメ)の歴史を築いてきたともいわれるチュッパチャップス。その誕生は1958年にさかのぼります。発売当時の商品名は「GOL(ゴール)」、ロリポップを口に入れる様子が、サッカーボールをゴールする様子に似ていることから名付けられたそうです。ちなみに当時のフレーバーは5種類でした。
その後、広告代理店からの発案により、商品名を「チャップス」に変更。この時作られたCMが「チュッパ チュッパ チュッパチュッパチャップス」という歌に乗せて作られていたことから、「チャップス」ではなく「チュッパチャップス」という呼び方が世に浸透し、ついに1962年、「チュッパチャップス」というブランドが誕生します。
それまでのロゴマークは、「チャップス」の部分のみスクリプト体のロゴタイプが採用されていましたが、チュッパチャップスブランドの誕生から約8年後の1960年、ついに現在使用されているロゴマークの原型が世に登場します。
(画像引用元GISMODE)
このロゴマークを生み出した人物こそ、世界的画家であり、ちょっとおちゃめなヒゲで有名なサルバドール・ダリです。
当時、チュッパチャップスの世界進出にふさわしいロゴマークを作成しようとしていた、チュッパチャップスの創設者・エンリケ・ベルナートが、「この人しかいない!」と白羽の矢を立てたのが彼だったそうです。
ベルナート氏は実際にダリの家を訪問し、ロゴマークの作成を依頼。するとダリは、ベルナート氏と一緒に出かけた昼食の合間に、ナプキンにあのロゴマークを描き始めたそうです。完成までわずか1時間だったと言われていますが、その後ロゴマークは若干形を変えながらも、50年以上も愛され続けています。ちなみにロゴマークはヒナギクをかたどっているそうです。
ロゴマークは商品に実際に掲載された時の見せ方も重要ですが、チュッパチャップスの包み紙に印字されたロゴマークは見せ方もバッチリ。わずか1時間でここまで計算してダリがロゴマークを作成したとしたら、本当にすごいの一言と言わざるを得ません。
チュッパチャップスが世界的人気を獲得した理由の一因は、もしかするとロゴマークにあるのかもしれませんね。
※参考サイト
チュッパチャップス
※参考書籍
ロゴライフ 有名ロゴ100の変遷(著:ロン・ファン・デル・フルーフト)