ロゴタイプはただ読めればいいのではなく、こちらが伝えたいことを見る人に正しく伝えられるかが重要です。同じ文字の羅列でもデザインによって、伝わりやすさが異なります。
ロゴタイプ作成において、多くの人の注目を集め、伝えたいイメージを正確に表現するためには、タイポグラフィを使って整える必要があります。
タイポグラフィとは一定のルールに従って「文字を美しく整える」ことと「文字自体をデザインとして取り入れる」ことを意味します。タイポグラフィの詳細については「ノンデザイナーのためのタイポグラフィ基本の「キ」」にて紹介していますので、ご参照ください。
ここではタイポグラフィを実際に取り入れる際に押さえておきたいルールをご紹介します。
Contents
ロゴタイプはオリジナルフォントがおすすめ
ロゴタイプではどのようなフォントを使用するかが重要になります。フォントには数多くの種類がありますが、一般的にはオリジナルのフォントがよく使われています。
既存のフォントは文章を作ることを前提に作られていますので、ロゴタイプに使用してみると、思っていたイメージと異なることがあります。伝えたいイメージを正しく表現するためにも、オリジナルフォントの使用がおすすめです。
オリジナルフォントを使用すれば、他のロゴタイプとの差別化を図ることができます。既存のフォントの中には商用利用ができないものもありますが、オリジナルフォントを利用すれば著作権の心配をする必要がありません。
オリジナルのロゴタイプを作るには?
オリジナルフォントを作るには、既存のフォントに独自の変更を加える方法と、はじめから作る方法があります。ベースを決めて変更を加える方法は、出来上がりをイメージしやすく失敗も少ないですが、変更を加えてはいけないフォントもありますので注意が必要です。
オリジナルフォントは、ソフトを利用したり、プロに頼んだりと様々な方法で作ることができます。ご自身に適したツールを活用して、オリジナルフォントを作成してみてはいかがでしょうか。
伝えたいイメージに合ったフォントを選択する
フォントの選び方で、ロゴタイプのイメージは大きく変わります。伝えたいイメージに合ったフォントを選ぶことが大切です。
フォントにはそれぞれ特徴があります。明朝体などのセリフ体は洗練されたイメージを、ゴシック体などのサンセリフ体を使用すると先進的なイメージを見る人に与えます。
どのような人に伝えたいか、どのようなイメージを与えたいかを明確にしましょう。
フォントが決まったらさらにこだわりたいこと
使いたいフォントが決まれば、大きさや太さ、そして装飾にもこだわりましょう。
大きさを調整することでメリハリが生まれます。また大きく太くした部分は強調されて印象に残りやすくなるでしょう。
しかし、大きくて太い文字ばかりがあると、どこを強調しているのかがわからなくなります。小さくて細い文字も効果的に取り入れて整えましょう。
装飾に関しても同様です。とめやはねの飾りが多いと、ドラマチックな印象を与えますが、多すぎるとくどい印象になりかねません。
フォント選びの際に気をつけること
注意が必要なのは、イメージにこだわりすぎて、視認性や可読性を低下させていないかという点です。種類の違うフォントを多用したり、似ているフォントを組み合わせたりすると、読みにくくなります。使用するフォントの種類を絞って統一感を持たせることが重要です。
また、表示媒体によっては使用できないフォントがあります。ロゴタイプはさまざまな媒体で使われますので、どんな媒体でも使えて、イメージが変わらないフォントを選びましょう。
ロゴタイプは記号的に整える
ロゴタイプは短いものが多いので、文章ではなく記号として捉えるのがおすすめです。記号として美しく整理されているかいう観点で、全体のバランスに気を配りましょう。一般的には文字の大きさや間隔が均一で、統一感のあるものが美しいとされています。
文字はそれぞれ異なる形を持ちますので、大きさを均一に設定していてもバラバラに見えてしまうことがあります。そのままにしておくと、まとまりのない雑な印象を与えてしまうので、1つずつ丁寧に修正をした法がよいでしょう。
文字の間隔も、文字の組み合わせによっては詰まって見えたり間延びして見えたりすることがありますので修正していきます。文字をシンプルな記号に見立てて整理していくと、まとまりのあるわかりやすいロゴタイプに仕上がります。
一部分を強調してシンボル化するなどのアレンジを加えれば、印象に残りやすいといった効果が期待できます。文字をデザインとして取り入れる際は、記号的にシンプルに整えることを心がけてください。
おわりに
ロゴタイプを作成する上で知っておきたいタイポグラフィのルールについて紹介しました。ただ文字を並べるだけでなく、フォントにこだわって伝わるロゴに。記号的に美しく整えることで見やすく印象に残りやすいロゴタイプに仕上がります。
タイポグラフィを駆使して、多くの人を惹きつける魅力的なロゴタイプを作成しましょう。