1.はじめに
インターネット通販を中心に、売れ行きが堅調と言われる衣料品業界。特に2014年は、一概に安いものが売れているわけではなく、価格に見合った価値を持つものが売れているという傾向にあるそうです。一からアパレルブランドを立ち上げようとお考えの方にとっては、朗報と言えるのではないでしょうか。
しかし裏を返せば、アパレルの売れ行きは価格ではなく、付加価値に左右されやすい時代になったことを表しています。競合とは違った価値観を、ユーザーにどう伝えていくか、それが各アパレルブランドの命運を左右すると言っても過言ではない時代に差し掛かっていることを、認識しておいたほうがよいでしょう。
ブランドの良さを簡潔に伝える手段として、ロゴマークを用いるという方法があります。「持つことがステータスになる ラグジュアリーブランドのロゴマーク事例」でご紹介した通り、アパレルブランドの価値が認められれは、アイテムにロゴマークが付いているだけでプレミアが付いたり、持つことがステータスとして認識されることもあります。アパレルブランドを展開するなら、ぜひ目指したいところですよね。
そこで今回は、メンズアパレルブランドのロゴマークに着目し、どんな傾向があるのか、どんなロゴマークが好まれているのかについて考えてみました。
Point:メンズアパレルのロゴマークの傾向は?
2.メンズアパレルのロゴマークの傾向
メンズアパレルと言っても、その種類は多種多様。今回は、価格帯の安い、ファストブランドと呼ばれるものから、ややアッパーのブランドを中心に調査を行いました。
その結果、ロゴマークを作っているブランドと、ロゴタイプのみを用意しているブランドが半々という結果となりました。ロゴマークを用意している主なブランドとしてはナノ・ユニバースやユナイテッドアローズ、SHIPS、GAP、DIESELなどが挙げられます。一方、ロゴタイプだけを用意しているブランドはBEAMS、WEGO、And Aなどが挙げられます。
ロゴマークを用意しているメンズアパレルの多くは、価格帯が比較的平均または高めのブランドが多いようです。一方ロゴタイプのみ用意しているメンズアパレルの傾向としては、ファストファッションやカジュアル系ブランド、セレクトショップが多いということが言えるのではないでしょうか。
ただし、ユニクロやGUなどのファストファッションブランドのように、一概にこの傾向に当てはまらないものもあります。
Point:ロゴマークを用意しているブランドと、ロゴタイプだけを用意しているブランドの2タイプに分かれる
3.白抜きまたは黒・茶のロゴタイプが多い?
また、先ほど述べた分類とは別に、ロゴタイプの場合は白抜きまたは黒・茶いずれか単色の配色ものが多いという傾向があります。白抜きのアパレルブランドとしては、DIESELやユニクロ、GAPやSHIPS、UNITED COLORS OF BENETTON.などが挙げられます。黒・茶単色のものは、Ralph LaurenやCOMME CA、GLOBAL WORKS、coenなどが有名です。
なぜこうした傾向があるのでしょう。これは筆者の考えですが、どんなアイテムにロゴマークが掲載されても、ロゴタイプが商品の良さを邪魔しない(うるさくない)ように配慮されているからではと感じました。
アパレルはトップスからパンツ、キャップや小物まで、幅広い種類のアイテムを展開していることが多いですよね。こうしたアイテム一つ一つの良さや価値を邪魔せずに掲載できるロゴマーク(ロゴタイプ)が、アパレルブランドでは選ばれているのでは?
特にメンズアパレルの場合はその傾向が強いように感じます。
これからメンズアパレルを展開しようとお考えの方は、こうした点を考慮しながら、ロゴマークまたはロゴタイプを選んでみてはいかがでしょうか。
Point:どんなアイテムに掲載しても、その良さを邪魔しないシンプルなロゴタイプが好まれている?
4.まとめ
■2014年のアパレル業界は価格よりも付加価値が重要視される傾向にあった ■メンズアパレルブランドではロゴマークを用意しているブランドとロゴタイプを用意しているブランドが半々 ■アイテムの良さ(付加価値)を邪魔しない、シンプルなロゴマーク(ロゴタイプ)が求められている? |