1.はじめに
日本でも根強い人気を誇る、海外メーカーの自動車の数々。人によっては、家族ぐるみで長年一つのメーカーを愛用し続けていることも多いですよね。
2014年には、日本が誇る自動車メーカー・トヨタ自動車が、グループでの世界自動車販売台数3年連続No.1を獲得していますが、2015年にはその座をドイツのフォルクスワーゲンに明け渡すのではないかと見られています(2015年1月時点)。たしかに日本でも、フォルクスワーゲンの車を見ることが多くなりましたよね。
そんな海外の自動車メーカーのロゴマークは、日本の自動車メーカーとは少し形や作り方の傾向が異なるようです。今回は、そんな海外自動車メーカーのロゴマークの傾向や、日本の自動車メーカーにはあまり見られない共通点についてご紹介します。
Point:海外自動車メーカーが持つ共通点とは?
2.海外自動車メーカーのロゴマーク その傾向は?
「日本の自動車メーカー・ブランドのロゴマーク その共通点とは?」でもご紹介したとおり、日本の自動車メーカーのロゴマークは、比較的企業名のイニシャルなどをモチーフにしていることが多く、またデザインも比較的シンプルな傾向にあります。
一方、海外の自動車メーカーのロゴマークには、こうした傾向が必ず当てはまるわけではありません。例えばアルファロメオのように、創業地に関連する紋章などをモチーフにしているものもあれば、フォードのようにシンプルなものもあります。しかし、多くの日本の自動車メーカーのロゴマークに見られる、イニシャルをモチーフにしたものというのは、あまり多くはありません。
日本の自動車メーカーとは異なり、海外の自動車メーカーのロゴマークには、3つの傾向があるようです。
- 動物や空想上の生き物、星や光をモチーフにし、企業の将来や姿勢を示したもの
- 創業地に由来するものや創業当時のビジネスに由来するものをモチーフにしたもの
- ロゴタイプを軸としたものやイニシャルを用いたもの
もちろん上記3つに当てはまらないものもありますが、多くがこの3タイプのいずれかに当てはまるのではないでしょうか。
Point:海外の自動車メーカーのロゴマークの多くは3つのタイプに分けられる
3.日本の自動車メーカーには見られない海外自動車メーカーの共通点
視認性を重視している傾向が強い日本の自動車メーカーのロゴマーク。しかし海外の自動車メーカーのロゴマークは、どちらかと言うとブランドイメージや企業の姿勢を強く表すことに重きを置いているように感じます。
例えばプジョーやランボルギーニ、ジャガーやサーブなどは、動物または空想上の生き物をモチーフにロゴマークがデザインされていますが、どれも強さや速さ、しなやかさなど、ブランドの理念や商品の在り方をイメージさせるために選ばれています。
(画像引用元:PEUGEOT 福山)
(画像引用元:EDGE.net)
また、アルファロメオは創業地のミラノの市章や、イタリアの名家の紋章などを取り入れてロゴマークを作成していますが、これも地元に根づいた企業であることをイメージさせる、ブランド戦略の一つと言ってもよいでしょう。
(画像引用元: detail by Robert Couse-Baker | Flickr)
最近になって、日本でもロゴマークの重要性が叫ばれるようになりましたが、海外ではもっと以前から、ブランド戦略の一つとしてロゴマークを重要視していたのかもしれません。もちろん文化的な背景もあると思いますが、こうした違いがひとつの業界内で見えるというのも面白いですね。
日本の自動車メーカーが重要視してきた視認性と、多くの海外の自動車メーカーに共通する、ブランドイメージや企業の姿勢を強く表す姿勢、2つの側面を持ったロゴマークこそ、企業として価値が高く、また多くの人の頭に残りやすい、良いロゴマークなのかもしれませんね。
Point:海外の自動車メーカーのロゴマークはブランドイメージや企業の姿勢を強く表すことに重きを置いている?
4.まとめ
■海外の自動車メーカーのロゴマークは、大きく3つのタイプに分けられる ■日本の自動車メーカーのロゴマークは視認性に重きを置いている傾向があり、デザインもシンプル ■海外の自動車メーカーのロゴマークはブランドイメージや企業の姿勢を強く表すことに重きを置いている傾向がある |