昨今では気軽に海外旅行や個人貿易もできる時代となりましたが、かつて日本は清(中国)とオランダのみ長崎の出島を限定とした貿易が許可されているだけでした。海外の渡航はもちろん、大船建造禁止令なんていう船の製造を禁止される令も出されていたんですね。
1853年に浦賀へアメリカのマシュー・ペリー率いる黒船が来航したことは歴史の教科書にも乗っている有名なお話で、翌年の1854年に日米和親条約が締結され開国に至るまで、日本は実に200年以上もの長い間他国との外交を断っていました。
外交関係を結ぶということは経済、文化、教育、観光、スポーツなどの幅広い分野においての情報収集と相互理解を深めると共に、交渉や働きかけによって国際社会を平和的に解決するための重要な活動がであると言えますよね。
そんな日本が開国をしてから約170年。
今では日本と国交のある国は196カ国にもなりました。今回は国交樹立を記念した様々な国との周年ロゴマークについてのご紹介をしていきたいと思います。
参考:外務省「世界と日本のデータを見る」、鎖国-wikipedia-
Contents
日・カンボジア外交関係樹立70周年ロゴマーク
画像引用元:外務省「カンボジア国」
2023年の日本とカンボジア外交関係樹立70周年のロゴマークは、日本とカンボジアの国旗である赤と青のカラーリングをベースにしており、70周年の7という字にはカンボジアを連想させるお寺、宮殿、教会、仏塔や学校の屋根の一部として利用される「ジャヴァ(Jahva)」というデザインを用いています。また、0という数字には日本の国花人される桜の木のシルエットが描かれたデザインです。70周年のフォントの部分には各国を代表する花である桜とロムドゥオルが配置されており、両国の友好関係をうまく表現したロゴマークとなっています。ロゴマークはカンボジア出身のスーン・メンロン氏が作成されたもので学生さんなのだそうです。
日・アラブ首長国連邦外交関係樹立50周年ロゴマーク
画像引用元:外務省「アラブ首長国連邦」
2022年の日本とアラブ首長国連邦の外交関係樹立50周年のロゴマークは、鷹と桜をモチーフにしたクールなデザインです。こちらのロゴマークは122点の応募作の中から選びぬかれたもので、ドバイ在住のDave Martin氏がデザインしたものです。50周年の5の文字がUAEを象徴する鷹を表現しており、0の文字は日本を象徴する旭日を表現。空高く羽ばたく鷹と桜が咲き誇る姿が美しいロゴマークですね。
日中国交正常化50周年ロゴマーク
画像引用元:外務省「中華人民共和国」
日中国交正常化50周年に当たる2022年に記念して作られたロゴマークです。2007年の日中国交正常化35周年以来継続して用いられてきた「CJハート」を使用したデザイン。China(中国)とJapan(日本)の頭文字である「C」と「J」をダイナミックに交流させ、組み合わせることでハートの形となるロゴマーク。ハートの形には「心」を意味が込められています。東京都台東区在住の加賀屋美幸さんがデザインしたもので応募総数253作品の中から選ばれたロゴマークです。
日本・モンゴル外交関係樹立50周年ロゴマーク
画像引用元:外務省「モンゴル国」
1972年に日本とモンゴルの外交関係が樹立してから50年を記念して
日本・モンゴル外交関係樹立50周年のロゴマークです。50の文字の中央には無限大のマークと両国の国旗が描かれており、モンゴルと日本の絆が永遠に途切れることのない友好関係を象徴したデザイン。また、ブルーのカラーリングは澄みわたる青空をイメージしたものであり今後友好関係が清く透き通った精神で広がり発展していくようにとの願いが込められているそうです。B.バルドルジ(B. Baldorj)さんがデザインされたものです。
日・ベトナム外交関係樹立50周年ロゴマーク
画像引用元:外務省「ベトナム社会主義共和国」
2023年に外交関係樹立50周年を迎えるベトナムと日本の外交関係樹立50周年を記念したロゴマークです。一般公募から選出されたもので応募総数は273点の中から採用されました。ベトナムと日本の国旗カラーである赤をベースに代表する花である桜と蓮の花を描いた美しいロゴマークです。50周年の50の文字が繋がってデザインされていることで、手と手を取り合い共にあゆむイメージを表現しています。また、文字の下部から斜め上へと向かうラインが共に未来へと進んでいく姿を描き出しています。こちらのデザインはドアン・ティー・ゴック・ドゥエン氏でベトナム出身の方です。
日・バーレーン王国外交関係樹立50周年ロゴマーク
画像引用元:外務省「バーレーン王国」
日本とバーレーン王国外交関係樹立50周年を記念するロゴマークは、応募作品11点の中から選ばれたもので作者は京都府在住の居関 孝男氏がデザインされたものです。50周年の各数字の中に日本とバーレーン王国それぞれの国旗を描かれています。また。数字の5の上部を大地に見立て、バーレーンの砂漠に青々と茂る生命の樹を配置することで日本とバーレンの友好関係が末永く続くようにと願いが込められたロゴマークです。
日・オマーン外交関係樹立50周年ロゴマーク
画像引用元:外務省「オマーン国」
2022年の日本とオマーン外交関係樹立50周年を記念したロゴマークは
日本在住の渡辺いずみ氏により作成されたものです。両国の共通する文化である「お香」の煙をモチーフとなったデザイン。心がほぐれるような温かみのある乳香の芳香が風に乗って拡がり、両国に幸福をもたらすイメージが表現された優しさと温もりの感じられるロゴマークです。
日・中央アジア5か国外交関係樹立30周年
ロゴマーク
画像引用元:外務省「「中央アジア+日本」対話」
「日・中央アジア5か国外交関係樹立30周年」を記念したキャラクタータイプのロゴマークになります。それぞれの国をキャラクターとしてイメージしたユニークなデザイン。「30th Anniversary」を中心に、左から日本さん、カザフさん、キルギスさん、タジクさん、トルクメンさん、ウズベクさんの6人が並んでいます。こちらのロゴマークは「乙嫁語り」などで有名な漫画家の森薫先生による「中央アジア+日本」対話のイメージキャラクターを使用した30周年記念バージョンだそうです。これまでの国旗などをモチーフにしたロゴとはまた違った雰囲気で民族衣装などを纏うキャラクター達の姿やにこやかな表情が友好関係を象徴するロゴマークですね。
まとめ
周年記念ロゴマークの中でも外交関係樹立記念に絞ったロゴマークのご紹介でした。
国と国との友好というテーマが明確にあるロゴマークですので、各国を象徴する国旗や国花などその国がひと目でわかるようなものが取り入れたれたデザインが多く見られましたね。
以前ご紹介させていただいた記事「2022年に100周年を迎えた企業の周年記念ロゴ5選」の周年ロゴマークと比べて違いは見つけられたでしょうか?
同じ周年ロゴマークでも表現したいもの、伝えたいメッセージによってロゴマークも様々です。もうすぐ節目や記念イベントなどを迎えられる企業の皆様も周年ロゴマークをご検討の際はぜひご参考になさってみて下さい。FS