(画像引用元:Wikipedia)
さまざまな企業・商品のロゴマークの由来やこだわりなどを紹介する「独断!粋なロゴマーク」。
今回は、コカ・コーラとともに、炭酸飲料の代表格として親しまれている「PEPSI(ペプシ)」のロゴマークを取り上げます!
1. PEPSI(ペプシ)の歴史とロゴマークの由来
現在では炭酸飲料水として親しまれているペプシですが、もともとは消化不良のための治療薬として誕生したもので、1898年、ペプシンという消化酵素が入っていることから「ペプシ」という名前がつけられました。
ペプシにとって最初のロゴマークが生まれたのもこの頃で、当時はどちらかというと、競合であるコカコーラに近いデザインが採用されていました。
(画像引用元:ペプシの歴史(PEPSI))
しかし、1950年には瓶の蓋をモチーフにしたロゴマークに様変わり。その流れを受け継ぎながら、ロゴマークは赤と青、そして白の3色をメインとした球体のロゴマークに移行していきます。
(画像引用元:ペプシの歴史(PEPSI))
(画像引用元:Wikipedia)
実はペプシのロゴマークは、1898年から2014年までに12回変更されています。10年以上同じものが使われたものもあれば、わずか1年で新しいロゴに変更になっているものもあるなど、数多ある企業の中でも、ロゴマーク変遷の流れが激しい企業だと言えます。
その理由は、ペプシの不遇の歴史にも関連するところが大きいかと思いますが、かねてよりマーケティングに力を入れていたことも関係していると考えられます。これは、長年炭酸業界の絶対的一位を獲得していた、コカ・コーラに対する挑戦の歴史ともいえます。挑戦者だからこそ、他企業よりもマーケティングに力を入れ、次々にロゴマークを刷新していく…勝利を勝ち取りたいという想いが、変化を求めた結果なのかもしれません。
2.約1億円のロゴマーク
ペプシのロゴマークにかける想いは、2010年に発表されたロゴマークキャンペーンからも読み解くことができます。2010年に発表されたロゴマークに支払われた対価は、なんと100万ドル、日本円にして約1億円と言われており、提出された27ページにも及ぶ膨大なデザイン資料とともに、世界中で大きな話題となりました。
しかし、話題はこれだけではありませんでした。完成したロゴマークを見た人々が、SNSでその評価を口にし始めたのです。なぜなら、100万ドルを掛けたにも関わらず、ロゴマークが以前とほとんど変わっていなかったから。
(画像引用元:Bits of Knowledge)
実は、ロゴマークに100万ドルを掛けたことも、結果あまり変わらないロゴマークが出来上がり、人々が話題にすることも、全ては計算され尽くしたバイラルマーケティングによる一大プロモーションだったといわれています。かねてからロゴマークをうまく広報商材として使用してきたペプシらしい戦略と言えそうですね。
ロゴマークは企業を象徴するものであり、大切な広報商材でもあります。ロゴマークをうまく使い、話題を作るというのはとても重要なこと。新しくロゴマークを作成する際はもちろん、ロゴマークを刷新する際には、ぜひうまくプロモーションやマーケティングに活かしてみてくださいね。
※参考サイト
画像引用元:ペプシの歴史(PEPSI)