1.はじめに
皆さんは自社のロゴマークをステッカーにした、いわゆるロゴステッカーを用意していますか?
「ロゴステッカーなんて何に使うの?」と思われるかもしれませんが、これが意外とさまざまな場所で活躍してくれます。特に、展示会やセミナーなどに参加する際は、ステッカーをパソコンや備品などに貼り付けておくだけで自社のアピールができる、とても便利なツールとなってくれます。
しかし、ロゴマークをステッカーにする際には、Tシャツやバッグなどにロゴマークを印刷する時以上に、色々注意しなければならない点が多いもの。注意点を見落としてしまうと、見積まで変わってしまうことがあります。
そこで今回は、ロゴステッカーを作成する際に、特に注意してほしいポイントを3つご紹介します。クリエイターはもちろん、ロゴステッカー作成を依頼する側も、ぜひチェックしておいてください。
Point:何かと便利なロゴステッカーを作る際の注意点とは?
2.カット面を複雑な形にしない
ロゴステッカーは、1枚のシール台紙の上にロゴマークを大量に印刷し、一つ一つカットしていくという方法で作られます。
印刷会社によっては、カットせずに切り込みのみを入れるメニューや、切り込みすらも入れないメニューを用意しているところもあります。どちらも一つ一つカットするよりもコストを削減することができますが、使用時の手間はかかりますので、状況に応じてメニューを選ぶのがよいでしょう。
もし一つ一つカットするメニューを選択するならば、カット面はできるだけ複雑な形にしない方が良いでしょう。
例えばロゴマークラボのロゴタイプをシールにする場合を考えてみましょう。
下図のように青の線に沿ってカット面を設定するなら、特に大きな問題はありません。
しかし、下記のように細かくカットする場合、赤や黄色の丸の部分がうまくカットできない場合があります。
また、下記のようにギザギザした形の場合も、丸部分のカットがうまくいかない場合があります。
(画像引用元:写真AC)
カットの形を複雑にすればするほど、シールとしての完成度はどうしても低くなってしまいます。
下記のように外側を囲むなど、カット面はできるだけ簡単にしておきましょう。
Point:カット面はできるだけ単純にしたほうがよい
3.パスの単純化でコスト削減を!
こちらもカット面の複雑さに関する注意点です。ロゴマークの多くは、イラストレーターというソフトを使用して作成されます。
カット面の指定もこのソフトで行うことができますが、複雑な形の場合、アンカーポイントが多すぎると価格が高くなることがあります。
アンカーポイントとは、イラストレーターのペンツールで描く線(パス)を固定するピンのようなもの。ピンが多ければ多いほど、なめらかな曲線を描くことができます。
他方、カット面が複雑化してしまうので、シールをカットする際に細かな作業が必要となり、結果的にコストがかさんでしまいます。
これを防ぐためには、パスの単純化という機能を使い、アンカーポイントを少なくする必要があります。
アンカーポイントが少なくなった分、なめらかさはなくなりますが、その違いは目視ではほとんどわかりません。しかしコスト的には単純化をするかしないかで、コスト面は大きく変わります。場合によっては単純化によって1万円程度コスト削減をすることができますから、できるだけパスの単純化を行うことをおすすめします。
Point:コストを削減するためにもパスの単純化は忘れずに
4.まとめ
■さまざまなところで意外と活躍してくれるロゴステッカー。発注の際にはカット面に注意を ■カット面はできるだけ複雑な形にしないよう注意する ■パスの単純化を利用し、コストダウンを図ることも忘れずに |