(画像引用元:スポーツ&カジュアルオレンジ)
さまざまな企業・商品のロゴマークの由来やこだわりなどを紹介する「独断!粋なロゴマーク」。
今回は、かつて驚異的な速さを出せる水着として注目された「LZR RACER(レーザー・レーサー)」を始めとした、さまざまな水泳用品を販売している「SPEEDO(スピード)」のロゴマークを取り上げます!
1.SPEEDO(スピード)のロゴマークの歴史と由来
2015年3月現在は、イギリスに拠点を置いているSPEEDO(スピード)ですが、もともとはオーストラリアで生まれた企業。当初は「マクレー靴下製造社」という靴下製造の会社でしたが、同年中に社名をマクレー・ニッティング・ミルズ社に変更し、水着を製造・販売するようになります。
SPEEDOの歴史は、国際的な競技用水着の飛躍の歴史でもあります。1928年には、のちに女性用競技用水着の原型ともなる「レーサーバック」が登場。この時に考えだされたキャッチフレーズ「Speed on in our Speedos」からSpeedoブランドが誕生します。当時はSのみが大文字で表記されており、ロゴマークもその形を踏襲。速さを表す矢印に「Speedo」という文字が貫かれているデザインが採用されていました。
当時それほど有名ではなかったSPEEDOですが、1929年にSPEEDOの水着を着用したアーネ・ボーグと言う選手が世界記録を樹立したことから、水泳界での注目度が一気に高まることとなります。
その後、1940年代にはロゴマークのデザインを若干変更し、下記のようなデザインとなります。
(画像引用元:speedo)
次にロゴマークが変わったのは1951年のこと。この年、SPEEDOは世界に向けて水着の製造を開始。社名もスピード・ニッティング・ミルズ社に変更となり、今ではSPEEDOのロゴマークとしておなじみの、矢印の先のようなシンボルマークが登場することとなります。
1960年代にはロゴタイプを貫いていた矢印が消え、1970年には下記のようなロゴマークが登場。また2004年には文字を全て小文字にしたロゴマークが登場し、現代に至ります。
(画像引用元:SPEEDO WEBSHOP)
2.シンボルマークの形はアボリジニーが由来?
1951年に登場したシンボルマーク、これは何を表しているのでしょう?
矢印とも取れますが、これはブーメランではないかとの説があります。
実はブーメランはSPEEDO創業の地であるオーストラリアの原住民、アボリジニーが武器や儀式に使っていたと言われており、この形を模したのではないかと言われているのです。
このブーメランは、現在でもアボリジニーのシンボルマークとして扱われることも多く、まさに創業の地・オーストラリアを表すのにふさわしいロゴマークではないでしょうか。
また、ブーメランを起用したのは、速さを表すためだとも考えることができます。この姿勢が、今日のSPEEDOの素晴らしい水着づくりに生きているのかもしれませんね。
※参考サイト
SPEEDO公式サイト
※参考書籍
ロゴライフ 有名ロゴ100の変遷(著:ロン・ファン・デル・フルーフト)