(画像引用元: detail by Robert Couse-Baker | Flickr)
さまざまな企業・商品のロゴマークの由来やこだわりなどを紹介する「独断!粋なロゴマーク」。
今回は、イタリアの自動車メーカーとして、ジュリエッタなどの数々の名車を生み出した「Alfa Romeo(アルファロメオ)」のロゴマークを取り上げます!
1. Alfa Romeo(アルファロメオ)のロゴマークの歴史と由来
自動車についてあまり詳しくないと言う人も、一目見れば忘れないのがアルファロメオのロゴマークです。赤十字と蛇のような模様が描かれたロゴマークは、実は1910年時の創業以来、ほとんど変わっていません。
ロゴマークに描かれている赤十字は、アルファロメオの創業地・ミラノの市章に由来しています。そして、赤十字の横に描かれた蛇は、かつてイタリアで栄えた貴族・ヴィスコンティ家の紋章をモチーフにしたものです。ちなみに下記が、ヴィスコンティ家の紋章です。よく見ると、人を飲み込んでいるのがわかります。蛇が苦手な方には、ちょっと刺激の強いデザインかもしれませんね。
(画像引用元:Wikipedia)
2.100年以上ロゴマークが変わらない理由とは
アルファロメオのこれまでの歩みは、決して平坦なものではありませんでした。第二次世界大戦中の1943年には、戦火にさらされ本社工場が廃墟に。また、1970年から80年半ばまでに起こった品質問題などによるブランドイメージダウンや、経営不振の末の民営化、フィアットによる買収など、アルファロメオブランドは何度も危機を迎えています。
しかし、その後の企業努力の結果、アルファロメオブランドは今も人気自動車ブランドの一つとして存続しています。前述したとおり、その間アルファロメオのロゴマークはほとんど変わっていません。
買収や合併などの際、ロゴマークは一新されることが多いもの。しかし、多くの苦難を乗り越え、それでも創業時のロゴマークが生きているということは、アルファロメオブランドがいつの時代も、多くのファンに愛され続けていたことを証明しているのではないでしょうか。
企業が転機を迎えるときなど、何かしらの変化があった時に、ロゴマークを変えるというのはよくあります。しかし、もしブランドにファンがついているのなら、そしてファンの間でブランドロゴが浸透しているなら、あえて大幅な変更を避けるというのも、一つの選択肢と言えそうです。
※参考書籍
ロゴライフ 有名ロゴ100の変遷(著:ロン・ファン・デル・フルーフト)