(画像引用元:Netbook Sony VAIO by Antonio Tajuelo | Flickr)
世界中のロゴマークに関するニュースを特集する「ロゴマーク最新情報!」。
今回は中国の人気登校サイト「微博(ウェイボー)」に寄せられた、SONYロゴマークが外れたVAIO商品に関する、中国ユーザーの反応についてのニュースを取り上げ、ロゴマークの大切さについて考えていきます。
VAIOはもともと電機メーカーSONYのパソコンブランドの一つでしたが、SONY本体の経営難に伴う事業再編の中で不採算部門となり、2014年7月1日からは「VAIO株式会社」といういち電機メーカーとして、新たな一歩を歩みだしました。
こうした背景から、これまでVAIOパソコンに当然のようにつけられていた「SONY」のロゴマークは、2014年の春モデルを最後にその姿を消すこととなりました。
ちなみにVAIOとは「Video Audio Integrated Operation」の各単語の頭文字を取って作られたもの(2010年にその意味が再定義され「Visual Audio Intelligent Organizer」となった)で、そのロゴマークには深い意味が隠されています。
ロゴマークの「VA」はアナログ信号の波を表しており、「IO」はデジタル信号(2進法)の「1」と「0」を表しており、2つを組み合わせて「アナログとデジタルの融合」という意味を持たせています。
話を本題に戻しましょう。
VAIOに愛着を持つ方は国内外を問わず多く、とりわけ好景気に沸く中国には多くのファンがいると言われています。
しかし、SONYからの独立を果たした後に発売されたSONYのロゴのないPC「VAIO Z」に対し、微博(ウェイボー)には「SONYロゴマークのないVAIOに愛着がわかない」「魅力的に感じない」といった声が投稿されているそうです。
(画像引用元:VAIO Z|ソニーの公式通販サイト ソニーストア(Sony Store))
もちろん、商品スペックについてはこれまでの商品よりも高く、改良も重ねられています。しかし、それでもこのような声が出るのは、SONYというブランド自体の価値の高さを評価していたユーザー、ひいてはロゴマークに愛着を持っていたユーザーが多かったからなのかもしれません。
ロゴマークはブランド自体の価値を商品に付与するものであり、ロゴマークが消えただけで、商品自体の魅力が半減してしまうことも少なくありません。特にこうした傾向はファッション業界においてよく見られますが、今回のように他業界で起こることもあります。
ロゴマークは企業の価値を代弁するもの。だからこそ、その作成や選定には慎重にならなくてはいけません。
逆に言えば、これほどまで愛されて、価値を見出されているロゴマークは、それだけで価値があると言えます。ロゴマークだけで価値を生むことができれば、企業の価値も大いに高まるはずです。
たかがロゴマーク、されどロゴマーク。何気なく商品に付けているロゴマークが、実は商品に大きな価値を与えているかもしれませんよ?
※参考記事
「ソニー」のロゴに愛着か・・・「VAIO Z」発表の報道に中国ネット民らの心境も複雑?(BIGLOBEニュース)