企業のシンボルマークは、企業の顔ともいえる大切な存在ですよね。ロゴマーケットでは、企業ロゴの中でも、分かりやすくて魅力的な企業ロゴをシリーズでご紹介しています。
今回は、シンボルマークが魅力的な企業や公共団体に触れていきます。シンボルマークのみでも、存在感を放っているのはデザイン性に優れているから。ロゴ作成における差別化を図るヒントを探してみましょう。
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Contents
シンボルマークとは
ロゴと一緒に組み合わせて使用されることが多いシンボルマーク。会社や団体を象徴するために作られた図案のことです。会社のコンセプトや理念を伝えるために使用され、企業の顔として活用されています。
自治体の県章と市章
シンボルマークは、自治体の県章や市章でもよく使用されています。都道府県の風土や歴史、文化そして文化を象徴的に示しているものや、地形や県産物などをデザインしており、県章や市章をみるだけでその土地を想起できるデザインのものが多いです。
ピクトグラムとの違い
トイレのマークや非常口のマークのことを「ピクトグラム」と呼びます。ピクトグラムは、言葉を使用しないでも情報を伝えることができるように単純化された視覚記号のことで、公共施設などでよく見かけます。
シンボルマークもピクトグラムも、シンプルな図表で事象を示すものですが、ピクトグラムは多彩な事象を伝えるために複数あり、特定の企業やサービスを示すためのものではありません。
ROXY
画像引用元:ロキシー公式オンラインストア
女性向けのサーフブランドROXYは、1990年に誕生しました。ビーチだけではなくタウン、そしてスノーシーンまで対応できる豊富なバリエーションも魅力のひとつです。
ロゴマーク作成における注目ポイント
実はROXYは、1969年に誕生した男性向けサーフブランドクイックシルバーの女性ライン。ロゴマークも、クイックシルバーのロゴを2つ使い向かい合わせています。
ハートが隠れたロゴは、スポーツシーンのウェアであってもフェミニンな女性らしさを大切にするROXYにピッタリです。
APPLE
APPLEのロゴは、リンゴをかじった形をしています。デザインをしたのは、ロブ・ジャノフ氏です。1ヶ所だけかじられているのは、「ほかの果物と見間違われず、リンゴだとひと目で分かるようにしたかったから」。
初代のレインボーカラーのロゴは1977年から1998年までの21年間に渡って使用されており、その後は時代によってカラーリングが変更されながらも使い続けられています。
ロゴマーク作成における注目ポイント
ロブ・ジャノフ氏は、「多くの企業が、ロゴに数多くの条件を求めるが、それは失敗の元凶だ」と述べており、ロゴマークはシンプルかつ他にないデザインであることが大切だと触れています。そのためには、形にこだわりを持つことが大切です。色だけではなくシルエットでも差別化を図れるように考えてみましょう。
参考:iPhone Mania「Appleロゴ誕生秘話、デザイナーが明かす」
厚生労働省
画像引用元:厚生労働省「シンボルマークとキャッチフレーズについて」
厚生労働省のシンボルマークは、平成20年に公募されたもので、大阪府豊中市のグラフィックデザイナー日高美明さんの作品が選出されました。自治体や公共団体のシンボルマークは、公募されるケースが多く、沢山の作品の中から選ばれています。
ロゴマーク作成における注目ポイント
厚生労働省のシンボルマークは、国民(老若男女)の喜ぶ姿をモチーフにしています。国民が手を取って一つになり、幸福を目指している図です。二人の喜ぶ姿の間に、「幸せのハート」が隠れています。躍動感のあるシンボルマークは、動きがある分、他と被りにくく、オリジナリティをより高めることができます。
参考:厚生労働省「シンボルマークとキャッチフレーズについて」
おわりに
シンボルマークが魅力的な企業や公共団体をご紹介しました。どのマークを見ても、すぐに製品やサービスが浮かぶのは凄いですよね。
ご紹介したようにシンボルマークは、シンプルでありながらオリジナリティの高いデザインで、シルエットにしたり色を変えたりしてもスグに分かるものばかりです。そのため、ベースとなる形がとても重要なポイントといえます。
シンボルマークを作る際には、デザインをブラッシュアップする際に必ずシルエットにしたり、配色をモノトーンにしたりして、それでも他のものと区別できるのか確認しましょう。
他にも企業ロゴやシンボルマークに注目した記事があります。こちらもぜひご一読ください。