いざロゴマークを作ろうとデザイン例や販売サイトを眺めても、どういった視点から作ればいいのか分からない、とお悩みの方もいらっしゃると思います。
いろいろな考え方がある中で、今回はマーケティング分野でも使われる「ブランドコミュニケーション」の考え方から、ロゴマークを作成するポイントをご紹介します。
この考え方を用いてロゴマークを作ることで、ただの図柄としてのロゴマークに留まらず自社の強みが顧客に伝わりやすくなるメリットがあります。
Contents
ロゴマークの役割とは?
ロゴマークとは、企業やブランドのイメージを図案化したものをいいます。
例えば飲食店の看板にコーヒーカップをモチーフとしたロゴマークが描かれていれば、一目で「このお店はカフェだ」と理解ができます。
商品やサービスを提供する側と受け取る側の双方が、ブランドについて共通のイメージ・理解ができるためのツール。それがロゴマークの役割なのです。
ロゴマークはブランドコミュニケーションのためのツールのひとつ
ブランドコミュニケーションとは、企業価値のすばらしさを顧客に伝えることを言います。
例えば企業から発信されるCMやメルマガもそのひとつです。企業の想いや取り組みなど、顧客に伝えたいことをツールを通して表現する方法があります。
ブランドコミュニケーションの成功とは
例えば同じようなカフェが並んでいたとして、A店の看板には「安くておいしいコーヒー」と書かれている一方、B店には「挽きたてにこだわった無農薬コーヒー」と書かれているとしたら、あなたはどちらに魅力を感じますか?
A店は打合せや待ち合わせなど、あまりお金をかけたくないシーンで利用するのに重宝しそうです。B店であれば、健康意識が高い人や挽きたての豊かな香りを楽しみたい人に評判がありそうですね。
このように企業の魅力と顧客のニーズがマッチしたとき、ブランドコミュニケーションが成功したと言えるでしょう。
ブランドコミュニケーション成功のメリット
ブランドコミュニケーションを成功させることで、より適切な顧客に適切なサービスを受けてもらうことが可能になり、結果として顧客満足度の向上に繋がります。
また、顧客に選択肢の一つとしてすぐに思い出してもらうことができるため、競合を抑えて自社の商品・サービスを手に取ってもらいやすくなり、売上アップやリピーターの獲得にも効果が期待できます。
先ほど、ロゴマークは「企業やブランドのイメージを図案化したもの」とお伝えしました。つまり顧客に伝えたい自社の魅力をロゴマークに取り入れて表現し、アピールすることができるのです。
ブランドコミュニケーションを成功させる7つのポイント
1 自社ブランドの強みを洗い出す
提供する商品・サービス、ひいては自社の強みだと思うことを書き出してみましょう。
そうすることで、顧客にアピールしたい要素が整理されていきます。
2 使用するシーンを決める
ロゴマークを使う場所やシーンによって、適切なデザインや色が変わる場合もあります。まずは製作するロゴマークをどこで用いるのかを確認しましょう。
3 ロゴマークの印象を言語化する
顧客にどういった印象を持ってもらいたいか、という視点でキーワードをいくつか挙げてみましょう。
例えば「おしゃれ」「洗練された」「親切」など、単語で構いません。これらをまとめた上でデザイン、色、大きさなどを決めていくやり方がお勧めです。
4 具体的なイメージを固める
洗い出した印象を基に、見た目のイメージをざっくりと固めていきます。イメージに近い画像をいくつかピックアップしていくと良いでしょう。
このとき、顧客目線でどういう印象を与えるか、客観的な視点を持つことが大切です。
5 モチーフを決める
ここでいうモチーフとは、ロゴのテーマとなるもののことです。カフェであればコーヒーカップや豆のような、どんなお店かを伝えるのにふさわしい事柄を考えます。
具体的なモチーフが思い浮かばなくても大丈夫です。店名のイニシャルをスタイリッシュな図柄に変換してみたり、さきほど挙げたキーワードから抽象的なイメージを創作してみたりと、自由な発想でモチーフを選んでみましょう。
6 色を決める
ここまででおおかたの全体像が出来上がってきたと思います。あとはイメージカラーを当てはめて、より的確なブランドコミュニケーションの実現を目指しましょう。
7 ストーリー性を考える
どんな想いを表しているのか、どんな背景があって生まれたのか。思わず人に伝えたくなるようなストーリーがあると顧客の心に残りやすいロゴマークができあがります。
例えばコンビニエンスストア「ローソン」のロゴマークは、牛乳瓶のイラストが目立つデザインとなっています。コンビニなのになぜ牛乳瓶?と思うことでしょう。これは創業者がもともと牛乳屋さんからスタートしたことが由来となっているのです。初心を忘れないという想いが込められているのでしょうか。
このように伝えたいメッセージやストーリーが含まれたロゴマークは、まさにブランドコミュニケーションのツールとして機能してくれることでしょう。
参考:「成り立ちを表すロゴマーク | ローソン」
ロゴマークを外注する際にも便利
オーダーメイドでロゴマークの製作依頼をする際には、業者から上記のポイントについてヒアリングされることがあります。事前に上記の考え方を押さえて整理しておくことで、スムーズなやりとりが可能です。
外注時の進め方については過去の記事をご参照ください。
せっかくの素敵なあなたのブランドですから、より効果的なロゴマークに仕上がるよう、ブランドコミュニケーションの考え方を活用して頂ければと思います。