「デザインがうまければ、ロゴマーク作成は誰に依頼しても同じ」だと思っていませんか。
デザイナーといってもタイプはさまざまです。
仕事の段取りも違えば、得意とするデザインの分野も違います。そのため、深く考えずに依頼先を決めてしまうと、あとで無用なトラブルを招きかねません。
ロゴマーク作りで失敗しないためにも、依頼を避けるべきデザイナーの特徴を4つ紹介します。
■ヒアリングをしてくれない
ロゴマークは発注者の思いやメッセージなどを形にしたもの。
しかし、頭の中に思い描くイメージのすべてを正しく言語化して伝えることは、発注者にとって非常に難しい作業です。
たとえば、「かっこいい雰囲気」という言葉ひとつにしても色々な「かっこいい」がありますよね。「スタイリッシュにかっこいい」なのか「高級感があってかっこいい」なのか、それによって完成するロゴマークはまったく違います。
そうした細かなニュアンスの違いを汲み取り、発注者が本当に望むデザインを聞き出すことこそがヒアリングの目的です。
▼ヒアリングが大切な理由
ヒアリングは、制作工程のなかで最も大切な部分だといえます。デザインの方向性を合わせないまま製作を進めると、「イメージと違う」といった問題につながるからです。
たとえ資料を渡していたとしても、直接のやりとりを行ったほうが、目指すデザインに対する認識のズレは生じにくくなります。
そのため、ヒアリングをほとんど行ってくれないデザイナーが発注者の思いを込めた良いロゴマークを作ることは難しいでしょう。
■ポートフォリオのテイストがイメージと異なる
ポートフォリオとは、デザイナーの過去の実績を集めた作品集です。そのデザイナーが持つセンスや個性を知ることができます。
履歴書と一緒に提出が求められることもあるなど、デザイナーとして活躍しているのであれば持っているのが一般的です。
確認のポイントはポートフォリオのテイストです。
実は、ほとんどのデザイナーはデザインテイストに強みや弱みを持っています。「シンプルですっきりしたデザインは得意だけど、ポップでかわいいデザインは苦手」などです。
不得意な分野のデザインを依頼してしまうと、満足のいくロゴマークが出来上がらない可能性もあります。
まずは、依頼したいデザイナーのポートフォリオをチェックしてみましょう。制作実績のなかに、自分が作りたいイメージに近い作品があるかを確認します。
もし、ポートフォリオと依頼したいロゴマークのイメージが違っている場合は、近いテイストのロゴマークを渡して、そのテイストで書けるかを聞いてみたほうが良いでしょう。
■スケジュールを明確にしない
どんな仕事にも納期はつきもの。デザイン業も例外ではありません。
実は制作に要する日数はデザイナーによって個人差が大きいことから、スケジュールは確認しておくのがベストです。
打ち合わせなどを行う日程がしっかりと決まっていれば、いつまでに何がどうなるのか見通しが立つので、発注者も予定が立てやすいですよね。
スケジュールを明確にしてくれるデザイナーは、発注者に優しいデザイナーといえます。
一方で、最初にスケジュールを提示してくれないデザイナーに依頼すると、欲しいタイミングでロゴマークがもらえない可能性があります。
デザイナーはいくつかの案件を掛け持ちしている場合も多いです。
スケジュールが決まっていないと、デザイナーの都合次第でロゴマークの制作が後送りにされてしまうこともあります。
必要な時にロゴマークの用意ができずヤキモキしないためにも、事前にスケジュールを明確にしてくれないデザイナーは避けたいですね。
■見積もりの詳細を出さない
ロゴマークの見積もりはノンデザイナーにはわかりにくいものですが、それでも詳細は確認しておいた方が良いでしょう。
それと同時に、ロゴマークの修正回数や、ストック販売サイトを利用するならアレンジの程度もチェックしておきたいポイントです。
見積もり内容の確認が大切な理由は、デザイナーの考え方によって見積もり項目や単価が大きく変わるためです。
たとえば、多くのデザイナーは修正回数やヒアリングの回数などを事前に設定しており、定められた回数を超えると追加費用がかかります。
その修正回数ひとつにしても、無制限に修正できる場合もあれば、修正は1回までというデザイナーもいます。
また、デザイン費用なども一律ではなく、デザイナーの能力や工数などによって上下するものです。
不必要な出費を抑えるためにも、見積もりに含まれる対応範囲と料金が希望の内容となっているかを確認しておきましょう。
もし、デザイナーが見積もりの詳細を出してくれないのであれば、あとからトラブルになる可能性もあるので、依頼は避けた方が無難です。
■まとめ
信用できるデザイナーは、発注者としっかりコミュニケーションが取れるものです。
発注者の質問にも一つひとつ丁寧に答えてくれるデザイナーに依頼できると安心ですね。
逆に、今回ご紹介したような、コミュニケーションの取れないデザイナーは避けたほうがいいでしょう。
コミュニケーションが取れないと、納期や金銭面、作業範囲などについてトラブルになる可能性があるだけではなく、思いの伝わらないロゴマークとなってしまいます。
より良いロゴマークを作るためにも、「コミュニケーション」に着目してデザイナーを選んでみてはどうでしょうか。