1.はじめに
「ロゴマークを作ろう!」
そう思い立った時にはロゴマークを作る確固たる理由があったはずなのに、作成中にふと振り返ると、ロゴマークの目的が何だったのかわからなくなってしまった…そんな経験はありませんか?
目的を忘れるということは、プロジェクトの発起理由を忘れてしまうということ。そんなことはないだろうと思っている方も多いと思いますが、上記は意外と起こりがちなケースの一つ。
ロゴマーク作成の目的をすっかり忘れてしまうということはさすがにないでしょうが、ロゴマーク作成の軸がぶれてしまうというのはよくあることです。
そこで今回は、作成前に確認したい、目的の軸がブレないロゴマーク作成のポイントをご紹介します。
Point:目的の軸がブレないロゴマーク作成のポイントとは
2.意外とぶれがちなロゴマーク作成の目的
例えばあるシャンプーの新商品の発売に先立ち、ロゴマークを作ろうという話になったとします。
商品のキャッチコピーは「いつまでも美しく香る髪」。商品の強みはもちろんその香り成分です。ターゲットは子供を持つ30〜40代の女性。家庭に育児に仕事にと、自分の時間をなかなか割けない女性たちに、一日いつまでも香るシャンプーを使って、一日中髪をドレスアップしてほしいというのがコンセプトになっています。
上記の条件でロゴマークを作る場合、軸となる目的は、いかにコンセプトと商品の特徴を、標準化して伝えるかということです。
標準化するとは、そのロゴマークを見た時に「あの商品のロゴマークだ」と、誰もが理解できるものにするということです。
初めはこのコンセプトをもとに作成が進んでいくでしょう。
しかし、作成を進めるうちに、さまざまな議論がなされます。販売方針の方向性が急に変更されることもあるでしょうし、他部署からの意見などを聞き、方向性を変えることも考えられます。
また、ロゴマークは広告宣伝用としての意味合いもありますから、目立つものがいいのではないか、などの議論も出てくるでしょう。
ロゴマークはこうしたさまざまな論議が行われた上で作成されます。もちろん、多くの意見をロゴマークのアイデアに取り入れることはとても大切なことです。
しかし、本質となるロゴマーク作成の目的が、こうした論議の中で見失われてしまうこともあります。
結果、何を伝えたいのかよくわからないロゴマークが完成してしまい、あとから無理やり理由付けをする、なんて場合もあります。
変更内容が精査されたものであればよいのですが、誰も気づかないうちに、いつの間にかロゴマーク作成の目的の軸が見えなくなってしまうというのは、最も避けたい事態です。
では、ロゴマーク作成の目的の軸がぶれないために、どのようなことを行えばよいのでしょうか。
Point:ロゴマークは作成の過程を経るごとに、当初の目的がぶれやすくなってしまうもの
3.目的がぶれないロゴマークの作り方
目的を見失わずにロゴマークを作成するためには、プロジェクト開始時に掲げたロゴマークの軸を、あらかじめ紙に書いておき、時々にそれを見直すというのが、最も簡単で、かつ効果的な方法だと言えます。
「初心忘れるべからず」という言葉もありますが、何かを決定するときや、判断に迷った時は、一度軸となる目的が何だったのかを見返すことで、ロゴマーク作成で実現したいことの優先順位が思い出されるものです。
大きなプロジェクトともなれば、プロジェクト立ち上げ時に企画書を作成することもあると思いますが、ロゴマークに対して何らかの決定をするときには、必ずはじめに作った企画書を見直すのもいいでしょう。
一見面倒な作業ですが、これを行うだけでロゴマークの目的はかなりぶれなくなります。
これからロゴマーク作成に取り組む方はもちろん、現在ロゴマーク作成中という方も、途中からで結構ですので、取り入れてみてはいかがでしょうか。
Point:始めに掲げたロゴマーク作成の目的の軸を紙に書いておき、都度見返すことが簡単かつ効果的な方法
4.まとめ
■ロゴマーク作成の過程で、軸となる目的がぶれてしまうことはよくある ■軸となる目的がぶれないロゴマーク作成を行うためには、プロジェクト開始時に掲げたロゴマークの軸を紙などに書いておき、都度見直すのが効果的 |