(画像引用元:brand note)
さまざまな企業・商品のロゴマークの由来やこだわりなどを紹介する「独断!粋なロゴマーク」。
今回は、日本でも人気の海外自動車ブランド「VOLVO(ボルボ)」のロゴマークを取り上げます!
1.VOLVO(ボルボ)のロゴマークの歴史と由来
VOLVO(ボルボ)は1927年、スウェーデンで誕生しました。日本では乗用車のイメージが強いですが、実はボルボの乗用車部門は1999年に米・フォード社に譲渡された後、2010年には中国・浙江吉利控股集団に全ての株主の権利が売却されており、2015年時点で企業としてのボルボが取り扱っているのは、トラックやバスなどが中心となっています。
今回は「ボルボ」というブランドのロゴマークについて取り上げます。
ボルボのロゴマークといえば、丸と矢印で構成された、下記のロゴマークが有名ですよね。
(画像引用元:brand note)
創業時、ボルボから発売された乗用車のエンブレムには、このロゴマークがすでに採用されていました。ただ、ロゴマークとしてこのデザインが使われだしたのは1930年になってからのこと。その後、色や若干のデザインの変更はあったものの、2015年現在もほぼ原型と変わらぬ姿でこのロゴマークが使われています。
2.素材とターゲットユーザーを表したロゴマーク?
このロゴマークはもともと、中世ヨーロッパ時代に鉄を表すシンボルマークから発想を得たもの。ちなみに丸は鉄製の盾を、矢印は同じく鉄製の槍を表しているそうです。こうした由来もあり、ボルボのロゴマークは「アイアンマーク」という異名を持っています。
また同時にこのマークは、軍神マルスを表すものとしても用いられています。日本でもさまざまな場所で見かける男性のマーク(♂)は、実はもともとマルスを表したもので、彼が戦いの神であったことから、「武勇」「男性」そして「火星」という意味で用いられるようになったそうです。
つまり「アイアンマーク」が指し示すのは、自動車に欠かせない素材である「鉄」、そして「男性」を表したものだったのです。
もちろん今では性別を問わず、多くの人に乗ってもらいたいという想いを抱いていると思いますが、ボルボが初めて車を世に発表した1927年は、どちらかと言うと男性社会。こうした世相もあり、ロゴマークのモチーフに軍神マルスのシンボルマークが使われたのかもしれませんね。
※参考書籍
ロゴライフ 有名ロゴ100の変遷(著:ロン・ファン・デル・フルーフト)