1.はじめに
プロ野球中継やサッカーの試合などを見ていると、自然と目に入るのがユニフォームに付けられたスポンサーのロゴマーク。よく目にするロゴマークもあれば、あまり見たことのないロゴマークもあり、初めて見るロゴマークを見つけると、つい気になって調べてしまうという方もいらっしゃるのでは?
スポーツチームのスポンサーになるためには、決して少なくないスポンサー費用を払う必要があります。リーマンショック以降2013年ごろまでは、経営悪化からスポンサーを降りる企業や、所有するスポーツチームを廃部(休部)する企業も相次ぎましたが、大企業を中心に景気が上向き傾向にある昨今は、2020年に開催される東京五輪の影響などもあり、再びスポーツスポンサーに注目が集まっています。
そこで今回は、スポーツチームのスポンサーとしてロゴマークを露出するメリットについて考えてみます。
Point:スポーツチームスポンサーとしてロゴマークを露出することのメリットとは?
2.有名スポーツチームのスポンサー契約に見る企業ロゴ露出のメリット
スポンサーが付いているスポーツチームは多々ありますが、中でも日本で有名なのが、プロ野球やサッカーなどのスポンサーではないでしょうか。
特にプロ野球の場合、チーム名にメインスポンサーの名前が冠していることもあり、あまりスポーツに詳しくない方でも、どの企業がスポンサーに付いているのかご存じの方も多いのではないでしょうか。
スポンサーになると、さまざまな場所にロゴマークを掲載することができます。例えば東北楽天ゴールデンイーグルスの場合、5つのスポンサープログラムが設けられており、それぞれ下記のような広告を出すことができます(2015年2月時点の情報です)。
(画像引用元:東北楽天ゴールデンイーグルス 公式サイト)
一般的なスポンサーのメリットとしては、企業としての信用度アップや、企業として安定した経営を行っているというアピールができること、またチームを応援しているファンに対して、企業として好感度をアップさせることができることなどが挙げられます。
さらにロゴマーク(ロゴタイプ)に限定してみると、ユニフォームやヘルメットなどにロゴを掲載する企業が多い傾向にあります。
たとえテレビ中継される試合であっても、各社のロゴマークだけがアップで撮影されることはほとんどありません。しかし、文字よりも視認性が強く、印象深いロゴを掲載することによって、別の場面で同じロゴを見た時に「このロゴマークどこかで見たことあるな」と消費者に印象付けることができます。
それをよく示しているのが、モンテディオ山形のユニフォームに掲載されていた、JAグループ山形「つや姫」のロゴマークです。
2008年に一度胸スポンサーを降りたJAグループ山形ですが、2009年の同チームJ1初昇格時には再び胸スポンサーとなっています。急ピッチで用意が進められたロゴマークは、その後モンテディオ山形のファンをはじめ、多くのサッカー観戦者の目に止まり、知名度を高めることとなったと言われています。
(画像引用元:Football Shirts Voltage .com)
つや姫のように、これまであまり知名度のなかった商品が、ロゴマークの露出増により有名になることは少なくありません。
もちろんこうした成功事例が、他の企業にも常に当てはまるわけではありませんが、ロゴマークを露出するという観点だけで言えば、こうしたメリットが高いと言えます。
Point:これまで知名度の低かった商品であっても、露出増によりロゴマーク及び企業の認知度を高めることができる
3.スポーツチームによっては費用を抑えられることも
とはいえ、有名スポーツチームのスポンサー費用は莫大。大手企業や順調に利益を上げている企業ならば余裕があるかもしれませんが、そういった企業は多くはありません。
それならば、例えばあまり有名でないスポーツや力をつけはじめたばかりのスポーツチーム、障がい者チームのスポンサーになるというのもひとつの方法です。
例えば北京五輪のフェンシング種目で銅メダルを獲得した太田雄貴選手は、当時スポンサーのいない状態で競技を続けていましたが、メダル獲得後森永製菓に声をかけられ入社にこぎつけています。入社会見時、涙で感謝の気持と今後の抱負を述べる太田選手の姿は、森永製菓入社というニュースとともに大きな話題となりました。
上記の例は大手企業による選手のスカウトという形ですが、マイナースポーツや無名選手が突然脚光を浴びることは決して珍しくありません。
また、慈善事業としてスポーツ運営に力を入れているというイメージを与えることもできます。スポーツスポンサーになりたいが、費用面で問題を抱えているのなら、こうした方法も有効ではないでしょうか。
Point:有名なスポーツチームのスポンサー以外にも露出のためにはさまざまな方法がある
4.まとめ
■スポーツスポンサーとしてロゴマークを露出することにより、知名度の低い商品であっても知名度を高めることができる ■スポンサーを探しているスポーツチームは有名企業だけに限らない。ロゴマークの露出度を高めるためにも幅広くスポンサーを探すチームを探してみては。 |