知っておきたいキャラクター予備情報
着ぐるみをイベントで使う前に知っておきたい7つのポイント
キャラクターを作成したあと、着ぐるみの制作を検討されている方もいらっしゃるでしょう。その場合、このような悩みを抱える方が多くいらっしゃいます。
・着ぐるみの着方がわからない
・着替えの方法は?
・着ぐるみを扱うときの注意点は?
着ぐるみをいざ現場で使うとなると戸惑いますよね。
こうした悩みをすべて解決すべく、着ぐるみの使用方法をすべて解説しておりますので、是非参考にして下さい。
1.着ぐるみ利用時の感染予防対策を徹底する
ウィズコロナ以降、たとえ着ぐるみを着ていたとしても感染対策は重要となりました。特に着ぐるみは、イベントなど人が集まりやすい場所で着用するものです。
近年はオンラインイベントも増えましたが、万が一のことを考え、しっかり感染予防対策を行いましょう。
▼検温
着ぐるみを着る人、その周りで誘導する人は事前に検温をしましょう。
また37.5度以上の熱がある方は参加しないようにして下さい。
▼こまめな消毒・換気
着ぐるみや備品などの消毒、またきぐるみがいる空間の換気は休憩のたびに行いましょう。
また着る前には拭き消毒をし、乾かしてから使用することが大切です。返却の際も、必ず消毒を行い、十分に乾かしてから収納しましょう。
▼マスクの使用
着ぐるみを着ぐるみの中の人以外は必ずマスクを付けましょう。
▼お客様との3密を避ける
着ぐるみを着ていたとしても、お客様との距離を保ち、3密を避けるよう意識することが必要です。
▼着ぐるみの中に入る人を固定する
着ぐるみを着る人を変えると、感染拡大に繋がります。必ず1つの着ぐるみを担当するのは1人だけにしましょう。
2.着ぐるみ担当者と補助者を確保する
着ぐるみは背丈が小さい場合が多いため、身長の高い人や大柄の人は着用できない可能性があります。165~175cmの方を目安に、中に入る人を決めておいたほうが良いでしょう。
また移動や出演時には、必ず1体につき1人以上の補助者(子ども向けの行事の場合は2人以上)を用意しましょう。補助者は着ぐるみを着ている人とその周囲に気を配るようにして下さい。
3.控室を確保する
着ぐるみ担当者が休憩したり、出番を待ったりするための控室の確保も重要です。
・控室は、着ぐるみを脱いでも余裕がある場所を用意する
・着ぐるみが汚れないように、置く場所はビニールシートを敷く
・着ぐるみを脱いでいるところが見られないようにパーテーションで区切るなど外から見えないようにする
・控室はなるべくステージの近くに置き、着ぐるみを着る人の負担を減らすよう心がける
4.サインを確認する
着ぐるみを着ている人が休憩に入りたい時や乱暴に扱われたとき、それを声に出すことは難しいでしょう。そのため何かあった時の合図をあらかじめ決めておきましょう。
5.着ぐるみ着用時の服装に配慮する
着ぐるみ担当者の服装は、衛生面や動きやすさ、安全性を考慮してある程度ルール化して置く必要があります。一般的なポイントをまとめましたが、みなさんが扱う着ぐるみの特徴に応じて追加していくのが良いでしょう。
▼頭
・整髪料などがついていない状態で、タオル、バンダナ、手ぬぐい、ニットキャップなどを着用する
・髪飾り、ヘアピンやヘアクリップなどは使用できません。長髪の場合は、ゴムで髪をまとめた上からタオルなどを巻く
▼顔
・メガネは外し、裸眼かコンタクトにする
・着ぐるみの汚れ防止のため化粧はしない
▼体
・着ぐるみに直接触れないようにタオルを首に巻き、汗を吸収しやすい長袖のシャツを着用する
▼手・足
・手袋と丈の長い靴下を使用し、着ぐるみに汗がつかないようにする
6.着替えの手順を確認する
着ぐるみは意外と着脱に時間がかかるものです。方法によっては破損に繋がる場合もあります。着ぐるみを制作した業者にポイントを確認した上で、担当者や補助者間で方法を共有しておきましょう。
ここでは着ぐるみの一般的な着用方法についてご紹介します。すべてがこの方法に当てはまるわけではありませんが、着用時のポイントを知るための参考として御覧ください。
▼準備
ブルーシートや毛布を敷き、その上に着ぐるみ一式を用意します。
<着ぐるみ着用時に必要な主な備品>
ウレタン着ぐるみ本体、アクター頭巾、クールベスト、空調ファンの電池ボックス(単3電池×4個)
▼空調ファンを準備する
着ぐるみの内部(後頭部のあたり)に空調ファンの電池BOX用ポケットが取り付けられていることが多いので、電池を入れてからポケットに入れます。
▼ズボンを履く
ズボンを履く時は腰の紐を調整し、ずり落ちないようにしっかりと固定します。
▼靴を履く
着用中に脱げないよう、靴内部のサンダルのマジックテープを調整して、足にしっかり固定します。サンダルを履いたら、着ぐるみのズボンと靴をファスナーでつなぎます。
▼胴体をかぶる
補佐に手伝ってもらい、着ぐるみの頭部をかぶります。一体型や、頭部が大きい着ぐるみは2人以上に手伝ってもらいましょう。
また着ぐるみによっては、胴体を固定するためのベルトがついているものがあります。付いている場合はベルトを肩にかけて調節します。付いていない場合は頭部と合体させて固定しましょう。
▼頭部と胴体をくっつける
胴体上部の凸部分を、頭部の内側に押しこむようにして合体させます。着用者・補佐が内側・外側からそれぞれ確認しながら、正面が合うように位置を微調整しましょう。
▼最終確認・調整を行う
その場でまず視界の確認してから、以下の動作を行い、ゆるい箇所やシワができている部分がないか確認します。
・手を動かす
・踏み足する
・ゆっくりと頭を上げ下げする
また移動をする際は必ず補佐に付き添ってもらい、階段や障害物に気をつけるようにしましょう。
7.着用中の注意点を確認する
着ぐるみ着用中の動作移動などは、中にいる人と補助者それぞれで注意するポイントが異なります。安全にイベントを終えるためにも、こうした点についても事前に確認しておきましょう。
▼中にいる人の注意点
・目線
●面の視線を一定に合わせる
装着していると構造上、頭部が斜めになってくるため、特に振り向いたり頷いたりする際にはずれないよう注意しましょう。
●周囲への注意を怠らない
腹回りや尻尾などの近くにいる人や小さな子どもに十分に注意することも大切です。
・動き
基本オーバーリアクションで対応します。
・発声
設定の個性にもよりますが、基本的に演技中に声を絶対に出さないようにしましょう。急用がある場合は合図を出し、すぐ控室に移りましょう。
・移動
進行スピード、進行方向については補助者の指示に必ず従いましょう。特に階段は注意が必要です。
・休憩間隔やとどまる場所
基本的に30分に1度は休憩をとって下さい。どの季節でも着ぐるみの中は蒸し暑くなるので、こまめに水分補給を取るようにしましょう。
また火気のちかくには行かないように。着ぐるみに付着し家事になる可能性があります。
▼補助者の注意点
・位置
着ぐるみとは付かず離れずの距離を維持し、何かあった時はすぐ助けられる状態にしましょう。
・声掛け
握手や写真撮影の際は、「〇〇(キャラクターの名前)、この子が握手がしたいそうですよなど、着ぐるみに声掛けをしてあげると良いでしょう。
・対応
常に周りに気を配りましょう。特に着ぐるみを着ている人の合図を見逃さないように、注意しましょう。
■おわりに
キャラクターの個性や設定を守るためにも、着ぐるみを制作した際にはマニュアルの作成が必須となります。
今回の内容を基に、着ぐるみに触れ合う人が喜び、ファンとなるようなマニュアルを作成してみませんか。