キャラクターとブランディング
マーケティングに欠かせない「カスタマージャーニーマップ」の作り方
UX(ユーザーエクスペリエンス)=顧客体験を可視化することができる「カスタマージャーニーマップ」は、マーケティングを行う上で欠かせないアイテムのひとつです。顧客の行動を可視化、俯瞰することで、顧客への理解を深めることができるだけでなく、チームや組織内でインサイトを共有することができます。
そこで今回は、カスタマージャーニーマップの作り方をご紹介します。
■どうしてカスタマージャーニーマップが必要なの?
カスタマージャーニーマップを作ることで、顧客がどんなアクションをしてゴールまで達成するのか、その時どんな気持ちなのかを可視化することができます。
キャンペーンやプロモーションが、デジタルだけではなく実店舗と繋がったり、SNSで顧客との接点を創出することは少なくありません。このように顧客体験は変化するものです。
個別の行動モデルを明確にするためには、時間軸を基に利用シーンや接点を追い、複数のチャネルやタッチポイントを効果的に設定しましょう。
■カスタマージャーニーマップの作り方
カスタマージャーニーマップは、Web担当やマーケティング担当だけでなく、決裁者や企画者、宣伝者などの各担当が、協力・連携して作成することが必要です。多角的に検討することで、より実態に即したマップを作ることができます。
▼その1:企画を立てる
ペルソナの設計をし、マーケティングやコンテンツの企画を立てます。
ペルソナは性別や年齢だけではなく、職業や趣味に年収など、具体的に設定をしましょう。イメージ画像があると、より効果的です。
具体的な人物の様に詳細に設計を行うことで、商品購入を行うまでの行動や考えを明確に描くことができます。
▼その2:顧客行動を分解する
製品やサービスの購入に至るまでの流れをフェーズごとにわけましょう。
一般的には、課題への気付き・情報収集・比較検討・選定・発注の5つのタイミングがあります。顧客行動を分解し、利用シーン毎に行動や気持ちを想定することが大切です。
▼その3:調査を行う
仮説に基づく不確かな体験を、ユーザー調査によって引き出し具体化します。仮説を裏付ける数値や実体験を得ることで、より実情に沿ったマップを作ることができます。
▼その4:マップを作る
マップを作る際には、付箋などを使用してラフマップで検討を行いましょう。メンバーで議論を重ね、最終的に決まった行動をマップ化し、関係者と共有します。
■カスタマージャーニーマップを効果的に活用するためのポイント
▼「目的」と「ゴール」をはっきりとさせる
カスタマージャーニーマップを効果的に活用するためには、「目的」と「ゴール」をはっきりさせましょう。
例えばキャラクター商品の販促の場合の例をご紹介します。
【目的】
10代の女性向けのキャラクター商品を販促する。
可愛いオリジナルキャラクターを用いており、デザイン性や素材にもこだわりがある。
長く愛用できる質の高さを知って欲しい。
【ゴール】
キャラクター商品における購買行動を可視化し、課題を特定すること。
購入に繋がる接点を洗い出すこと。
▼ペルソナの設定を見直す
カスタマージャーニーマップは、ペルソナごとに制作をする必要があります。
しかし、ペルソナの設定が甘い場合や、実態とかいりしているケースも。
この場合には実態を基にペルソナを見直し、全体に関しても修正を行いましょう。当初の想定にこだわりすぎないことが大切です。
また先ほど触れたように、顧客のタイプにあわせて典型的なペルソナ像を描き、それぞれのカスタマージャーニーマップを作ることも大切です。どのタイプの顧客に対して、どの段階のマーケティング施策を行うのか意識すると、より効果的な施策を立案することができます。
▼分析を行う
施策の効果測定を分析することで、評価を行うだけではなく現状を理解することができます。マッピングした内容ごとにデータを収集し、統合して整理しましょう。俯瞰してみることで、顧客接点が抜け落ちている箇所が見つかることがあります。
課題をあぶりだしたら仮説をたて、施策を考えます。インパクトだけではなくコストも重視して施策に優先順位をつけると、スムーズに進めることができます。
▼マップをシンプルにする
カスタマージャーニーマップの魅力のひとつに「網羅性」があります。
しかし、多くの情報を詰め込みすぎてしまうと、複雑化してしまって施策を決めるのが難しくなってしまうことも。
不要な個所は削ぎ落して、誰にでも分かりやすくシンプルにしましょう。
■おわりに
カスタマージャーニーマップを作ることで、顧客体験を可視化しチームや組織内で共有することができます。
キャラクターマーケティングに取り組む前に、まずは顧客分析を行い、カスタマージャーニーマップを作りましょう。