キャラクターの活用方法
SDGsの取り組みを発信するためにキャラクターを活用している事例
キャラクターを起用したコンテンツは、親しみやすくわかりやすいという特徴があります.。
そこで各企業は自社の取り組みを配信する際に、キャラクターを起用しています。
今回は、国連サミットで2015年9月に採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」に関する取り組みを発信するために、キャラクターを活用している事例を見てみましょう。
■ハローキティとSDGs
株式会社サンリオライセンス営業本部が発表している「SDGsスペシャルステージ」では、ハローキティがSDGsを応援する理由を紹介しています。
ハローキティがSDGsを応援する理由とは
キティちゃんは「普遍的なおもいやりの体現者」。世界中の人たちが優しさだけではなく思いやりの気持ちを持ち、笑顔でなかよく「ハロー!」と言い合える世界が続くことを願っています。
つまり、SDGsを達成することが、キティちゃんが目指している世界を実現することにつながるのです。 SDGsを達成するためには、一人ひとりの思いやりが欠かせません。キティちゃんと一緒にSDGsについて学び、考え、自分事に捉えて行動してくれることをキティちゃんは望んでいます。
ハローキティのSDGsに関する取り組み
キティちゃんは2018年からYouTube「HELLO KITTY CHANNEL」内で、日本での「SDGs(持続可能な開発目標)」への取り組み動画を配信し応援してきました。
さらに、2019年9月にはこれらの取り組みが国連から認められ、国連との共同企画である「#HelloGlobalGoals」が始動しています。
参考にしたいキティちゃんのスタンス
キティちゃんのSDGs応援シリーズの動画では、キティちゃんが色んな人に話を聞き学んでいきます。
そして、キティちゃんの考えや調べたことを視聴者に共有することで、見ているファンに納得感を与えているのです。
キャラクターを生かして分かりやすく伝えるだけではなく、問題を無理に解決しようとせず「一緒に考えていこう」というスタンスを取ることで、各自が自分事として捉え考えることができます。
■企業をあげて取り組む講談社
講談社は2020年1月に「SDGsメディア・コンパクト」に加盟しています。これは国連が協力推進をしている、世界各国の報道機関やエンターテインメント・メディアがその資源と創造力を駆使してSDGs達成のための活動を促すための枠組みです。
▼講談社がSDGsに積極的に取り組む理由とは
講談社は今から100年以上も前から、「大衆に広く伝える」事業を展開してきました。『SDGsの情報発信をすることは、その延長線上にある「使命」』と講談社は触れています。
SDGsでは「誰ひとり取り残さない」ことを原則としています。大衆を対象にし「おもしろくて、ためになる」コンテンツを提供してきた講談社にはノウハウが蓄積しており、目標達成に向けて大きな力を発揮することができます。
講談社のSDGsに関する取り組み
講談社では、女性誌から男性誌、そして児童向けまで多彩な雑誌や作品を発売しています。各雑誌の紙面やWEBサイト上で、読者がSDGsを自分ゴト化するためのヒントや情報を発信し、多彩な啓もう活動を行っています。
また、ナビゲーターを起用しインフルエンサーを使ったアピールを行ったり、『もったいないばあさん かわを ゆく』という絵本を出版したり、子どもたちに学びを届ける「おはなしSDGs」シリーズを出版したりしています。
さらに、鉄腕アトムなどの講談社初発のキャラクターを用いることで、幅広い世代にアピールしています。
参考にしたい講談社の取り組み
講談社では、自社の強みをいかし「コンサルティング」「クリエイティブ」「メディア」「イベント」の4つの分野で積極的な取り組みを行っています。オンライン・オフライン問わず、自社だけではなく他社のバックアップも行うことで、活動はより広がっていきます。
こうした社会的意義のある取り組みを行う際には、自社の利益だけに捉われず企業の垣根を超えた活動をすることで、より大きな効果を得ることができます。
■おわりに
持続可能な開発目標(SDGs)に積極的に取り組んでいる企業は増えてきましたが、その活動を周知し、広げるためには、まだまだ息の長い活動が必要です。認知度をあげ、ひとりでも多くの人に問題意識を持ってもらうためにも、キャラクターを有効活用しましょう。
ひとり、そして1企業のできることは限られているかもしれません。
しかし、各自が自分事として捉えて考え、活動をしていくことが大切です。