移住・定住をアピールするキャラクター作成のポイントと注意点

移住・定住をアピールするキャラクターは、自治体のキャラクター同様に公共性が求められます。そこで今回は、移住・定住をアピールするキャラクター作成のポイントと注意点をご紹介します。

オリジナルキャラクターを上手に活用して、移住・定住をアピールしましょう！

■移住・定住をアピールするキャラクター作成のポイント

移住・定住をアピールするキャラクターは、地域の宣伝や広告を担う自治体の顔です。そのため、キャラクターデザインだけではなく、運用にも細心の注意が求められます。

▼地域の良さを感じられるモチーフを取り入れる

移住・定住をアピールするためには、地域の良さを感じてもらうことが大切です。モチーフを取り入れたり土地にちなんだ名前を身に着けるなど、地域特有の良さを感じられるキャラクターを作りましょう。

ご当地の方に愛着を感じてもったり、遠隔地の方に親しみを感じてもらったりするためには、デザインだけではなく設定も重要なポイントです。郷土愛を感じられる設定を盛り込むことで、地域の良さを感じられるように心がけましょう。

▼公共性に配慮する

移住・定住をアピールするキャラクターは、公共性の高いものです。多様性に配慮し、多くの人に受け入れられるように、多角的な視点で検討を重ねましょう。

イメージだけではなく、運用方針や言動に至るまで、細やかな気配りをすることが、ブランディング上大切なポイントです。

例えば、ユニバーサルデザインに配慮することで、目の悪い方や色覚異常をお持ちの方でも理解しやすいデザインになります。ユニバーサルデザインには、「観光関連のキャラクターを作る際のポイントと注意点」で詳しく触れているので、気になる方は是非ご一読ください。

▼運用計画をしっかりと立てる

運用計画をしっかりと立て、どんな展開をしていくか考えておきましょう。

展開によっては多彩な表情やポーズが必要になりますし、商標登録を行う場合にはそれに基づいてイラストレーターさんや制作会社と契約の締結をする必要があります。

また、公共性の高いキャラクターの場合、実際に多くの人と触れ合いより親しみを感じてもらうための活動に取り組むケースが多くあります。着ぐるみを作成してイベントで使う可能性もありますよね。とはいえ着ぐるみの制作は、発注から納品まである程度の時間が掛かりますし、制作費用もある程度まとまった金額が必要になります。

あらかじめ運用計画に組み込んでおくことで、適正な予算を確保して活動をすることができます。

■移住・定住をアピールするキャラクター作成の注意点

以下の注意点を抑えることで、より訴求度の高いオリジナルキャラクターを作ることができます。

▼「必要性」を考える

移住・定住をアピールするキャラクターは、自治体のキャラクターや観光を促進するキャラクターと近しいので、兼任することが可能なケースもあります。

市区町村などのエリア内で、キャラクターが乱立してしまうのはもったいないですよね。キャラクターを作成する前に、近しい目的を持ったキャラクターがいないかをリサーチしましょう。

もし類似の目的を持って活動しているキャラクターが既にいるのであれば、活用はできないのか、どうやって活動の住み分けを行っていくのかを検討・協議しておくと、重なりを避けることができます。

知名度を上げブランディングを成功させるためには、「キャラクター作成ありき」ではなく、多角的な検討を行うのがおすすめです。

▼「フィット」を大切に

商品やサービスを売るためには、自分に合っている「フィット」と、自分が得られる価値の「ベネフィット」が大切です。移住・定住をアピールするキャラクターを作る際には、共感につながる「フィット」に特に気を配りましょう。

例えば、若年層のファミリー世帯を対象にしているのに、老齢の夫婦のキャラクターを作ってもマッチするとは言えませんよね。ターゲットの年齢層が広い場合には、年齢が分かりづらい動物などや自然などをモチーフにした方が、共感を得やすいです。

▼第三者の目線を大切に

地域の魅力って、実は自分たちでは気が付けないことも多くあります。

例えば、どこまでも広がる空は、都会に住んでいる方から見れば魅力のひとつです。特産物や名産品、歴史などからモチーフを考えるケースが多いですが、「人のあたたかさ」とか「自然の豊かさ」も大切なポイントです。

第三者の目線を大切にすることで、今まで気が付かなかった魅力を再発見できるケースは多いもの。観光や帰省で足を運んでくれた方の声を聞くことで、新たな発見があるかもしれません。

「地元ならではの良さ」を地元の人がアピールするのも素晴らしいことですが、他エリアとの差別化をはかるためにも第三者の目線を大切にしましょう。また、訴求するポイントをしっかりと絞り込むことも重要なポイントです。

■おわりに

移住・定住をアピールするキャラクターには、自治体や観光関係のキャラクター同様に、公共性や公益性が求められます。そのため、デザインから運用に至るまで細やかな気配りを行いましょう。