キャラクターの活用方法
キャラクターの着ぐるみ制作でおさえておきたいポイント
キャラクターの知名度と好感度をあげるために、「着ぐるみ」が注目を集めています。着ぐるみとは着るぬいぐるみのことで、子どもだけでなく大人にも人気を集めています。人目につきやすく、場を盛りあげる効果だけではなく、触れ合うことで親近感も生まれます。
着ぐるみに対して良い印象を持ってもらえれば、企業や商品のイメージアップが期待できます。
今回は、着ぐるみの効果的な運用ができるように、気を付けたいポイントをご紹介します。
■キャラクターの着ぐるみ制作時の注意
着ぐるみの制作にあたり決めておくべきことがあります。
▼着ぐるみ制作業務契約の締結
着ぐるみの制作を専門業者に依頼する際は、契約書を用意しましょう。契約書では、依頼の内容や権利について定めます。どのような着ぐるみを制作するか、材料は何にするかなど着ぐるみ本体に関することだけでなく、支払い方法や納品の手順についても、書面にて同意しておくことが重要です。
特に注意したいのが、所有権や著作権に関することです。事前に細かく設定しておかないと後々のトラブルを引き起こす可能性があります。
▼イメージを損なわないために必要な「デザイン指示書」
着ぐるみを制作する際、キャラクターのイメージを壊さないよう気を付けましょう。全体の大きさやバランスなど細かく指示を出します。正面だけでなく、背面や側面についての指示も忘れてはいけません。
大きくなるとイメージが変わってしまうことがありますので、バランスに気を付けなければいけません。特に子どもは平面で見ていたキャラクターが目の前に表れると、その大きさに驚き怖がってしまうことがあります。顔と体のバランスを修正したり、丸みをつけるなどの工夫が必要です。
色合いにもこだわり、キャラクターの持つ世界観を壊さないように注意しましょう。
さらに、着ぐるみは着用して歩いたり動いたりするものです。デザインだけでなく、安全性と動きやすさにも配慮が必要です。子どもと安心して触れ合える素材を使うこと以外にも、通気性があることや良好な視界を保つことなど中に入る人の安全性も確保しなければいけません。
満足する着ぐるみを制作するためには、細部にまでこだわったデザイン指示書を作ることが重要です。
▼発注前に確認したい著作権者の「著作物の翻案許諾」
平面のイラストから立体的な着ぐるみを制作する際には、キャラクターの著作権者から了承を得る必要があります。キャラクターを制作する段階から、着ぐるみの取扱いについて考えておくのがいいかもしれません。
■キャラクターの着ぐるみの管理
長く安定した運用を行うためには貸し出しや管理についてマニュアル化しておくことが重要です。
▼貸し出しに関する規定
イベントなどで着ぐるみを貸し出す際に、適切に利用してもらうために貸出要綱を定めておきましょう。貸出要綱では使用目的や費用に加えて、使用や保管の方法に関することも記載します。
申請者には申請書を提出してもらい、適切に審査を行い、貸出するか否かを決定し通知します。
貸出要綱を作っておくと、その後の運営がとてもスムーズに行えるようになります。貸出後は、報告書の提出を求め、適切に使用されたか確認をお忘れなく。
▼使用・管理に関する規定
着ぐるみは複数の人が使うことになりますので、使用や管理方法についても細かく定めましょう。
イラストと違って動きがありますので、キャラクターの性格にあった動きやリアクションを取るようにルールを決めます。着ぐるみはしゃべらないものがほとんどですが、しゃべってもいいかどうかも設定しておきます。
表情も変えられないので、動きやふるまいで感情を表現しなければいけません。イベントごとに異なる対応をしていては統一感がなくなり、キャラクターに対する印象もちぐはぐなものになってしまうので注意が必要です。
また、使う人がけがや事故にあわないように、体調管理に気を配ることや介助者をそばに置くことなども忘れてはいけません。
その他にも、着用時は直接肌に触れないようにすること、生地をひっかけたり破いたりしないよう丁寧に扱うこと、火気や水分に気を付けることなども明記しておきましょう。
着ぐるみを長く使用するためには、使い方や保管方法が重要になりますので、より詳細に定めておくのがよいでしょう。
■おわりに
着ぐるみがユーザーとの接点を増やし距離を近付けることで、キャラクターに対して親しみを感じるようになります。
運用が統一されていないと、いい加減な印象を与えることになりキャラクターの好感度が下がってしまいます。どんな場面でも、同じ印象を与えられるようにマニュアルによって細かく設定しておきましょう。
効果的に着ぐるみを活用し、キャラクターの認知度を高め長く愛される存在に育ててくださいね。