キャラクターの作り方・買い方
オリジナルキャラクター制作の基本~色の持つイメージと組み合わせ方~
他のキャラクターとの差別化を考えた時、デザインだけではなく色使いも重要なポイントです。
そこで今回は、色の持つイメージと組み合わせ方をご紹介します。イメージを活用することで、キャラクターの性格や設定に説得力が増し、相乗効果が期待できることも。
本記事を参考にして、より配色を考えてみてくださいね。
■色の持つイメージ
色の持つイメージは以下の通りです。
▼赤
赤は一般的に情熱や活動的なイメージがあります。エネルギーを象徴している色です。戦隊シリーズでも、メインの熱血キャラクターには赤が用いられますよね。
目を引く色なので、目立たせたいポイントに使うのにもピッタリです。
▼青
冷静で知的、そして爽やかイメージがある青。青い色からは、水や空そして海などを連想することができます。戦隊シリーズでも、リーダーを助ける頭脳役の冷静沈着なサブリーダーには青が用いられています。
▼紫
紫の染料は昔、とても貴重なものでした。その名残で紫は高貴や高級なイメージがあります。興奮色である赤と沈静である色の青が混ざった色で、2面性を持つ神秘的な色でもあります。
▼緑
自然を連想する緑は、安らぎやフレッシュさをイメージする色です。癒しを与えるだけではなく、興奮を抑え落ち着きを与えてくれます。
そのため、集中力を高める色としても人気があります。
▼黄色
明るくて希望や幸福のイメージを持つ黄色。暖かさを連想する色です。戦隊シリーズでも、元気なキャラクターには黄色が用いられます。
注意を促す効果もあり、交通標識や踏切などでも使用されています。
▼白
清潔感があり純粋なイメージがある白。まっさらな白は、神聖さを与えてくれる神の象徴として用いられることもあります。
病院や飲食店のような清潔なイメージが必要な場所には、白が良く使われています。
▼黒
クールなイメージがあるとともに、物を重く見せる効果があり高級感を与えてくれる黒。孤独を示す色としても使われますが、何色にも染まらない気高さを象徴する色でもあります。
■色合わせは色相環が大切
色合わせをする際には色相環を使用しましょう。
▼色相環とは?
色には、「色相」と「彩度」そして「明度」という3つの属性があります。色相は、青や赤といった色の違いのことを指します。
色は光の波長がそれぞれ違い、赤・橙・黄…のように、連続的に変化しています。それを連続的に環状に配置したものを「色相環」と呼びます。
▼補色とは?
基本8色相(黄・橙・赤・紫・青・青緑・緑・黄緑)をさらに3分割したものを「オストワルトの色相環」と呼びます。オストワルトの色相環の中で、相対する位置にある2色は「補色」の関係にあり、それを混ぜると「無彩色」になります。無彩色は、白と黒を含む白と黒の混合職で、彩度が0の色の総称です。
これに対し、わずかでも色味がある色のことを「有彩色」と呼びます。
補色は、色相差が最も大きい組み合わせで、お互いの色みを引き立たせてくれます。
▼配色とは?
2つ以上の色を組み合わせることを「配色」と呼びます。
・同一系統の色の組み合わせ
色相が近い似た色同士をまとめることで、まとまりの良い配色になります。特に同じ色相で、明度や彩度を変化させた配色は統一感が出やすいです。
・補色同士の組み合わせ
強い対比効果があるので、ハッキリとしたコントラストを作りたい時にピッタリです。明度に差をつけたり彩度に差をつけたり、両方に差をつけることでも、色調に大きな変化が生まれコントラストがハッキリとします。
■配色を考える際の注意
配色を考える際には、以下のポイントに注意しましょう。
▼色の数や比率
メインとなる色を決め、サブ・アクセントに1色ずつ、多くても6色程度に抑えるように心がけましょう。
さらに、色の比率にも注意を払いましょう。ベースカラーを70%、サブカラーを25%、アクセントカラーを5%くらいの比率だと、美しい配色になるとされています。厳密に計算する必要はありませんが、配色時に違和感を覚えたら色の比率を見直すと良いかもしれません。
▼注意したい「ハレーション」
彩度が高くて明度が同じような色を並べた際、色の境目が広く光って見えることがあります。これを「ハレーション」と呼びます。目がチカチカしてしまうような組み合わせです。
特に赤と緑は、補色の中でもハレーションが起こりやすいことで知られています。効果を狙う時以外には、ハレーションが起こらないように注意して配色するよう注意しましょう。
■おわりに
配色を変えるだけで、オリジナルキャラクターのイメージがガラッと変化します。メインとなる色を決めて、イメージと合うように考えてみましょう。
配色はキャラクター1体ずつ考えるのは勿論ですが、前キャラクターを並べて俯瞰し調整しましょう。メインキャラクターとライバルに補色を用いることで、対立がより鮮明になります。
色の持つイメージを最大限に活用して、より魅力のあるキャラクターづくりを目指してください