キャラクターの作り方・買い方
デザイナーに聞いた!キャラクター作りの手順まとめ
キャラクターを作りたいと思っても、「何から始めたら良いのか」とお悩みの方も多いのでは?デザイナーはどんな手順で、愛される魅力的なキャラクターを作り上げていくのでしょうか。
キャラクターの作り方を、「作図前の準備」と「作図」に分けて順を追ってご紹介します。
ペンと紙を用意して、いきなりキャラクターを描き始めようとした方! 一度ペンを置き、手順を確認してみましょう。
■キャラクターを描き始める前の準備
オリジナルキャラクターを作るには、描く前の準備が重要です。どれだけ美しい描写のキャラクターを生み出せたとしても、そのキャラクターから想像させる性格やバックグラウンドが感じられなければ「魅力的なキャラクター」とは言えません。
まずは、描き始める前の準備に真剣に向き合いましょう。
▼ターゲットやコンセプトを明確にする
作りたいキャラクターのターゲット層や、どのようなコンセプトで、どんなものに使用するのかを明確にします。
ここはキャラクター作りの土台となる大切な部分です。今後の作業を行っていく上でも、この手順をしっかり踏んでおけば迷うことが少なくなります。
▼設定やメインのモチーフを決める
キャラクターのいる環境をしっかりと決めておくことで、この後に設定する性格や人間性などに深みが出ます。
コンセプトを元に、そのキャラクターのバックグラウンドを考えましょう。
・どんな場所で生まれたのか
・どんな経験をしてきたのか
・どんな夢があるのか
また、何をモチーフにするかによっても、キャラクターから感じられる印象が変わってきます。
例えば「フワフワした丸い形」からは「優しい・穏やか」な印象を受けますよね。
そして、昔話に登場した猿が「いたずらっこ」だった経験から、受け手が既にある程度固定されたイメージを持っている場合もあります。そういった事を踏まえ、設定やモチーフ、イメージカラーなどを決めていきましょう。
▼性格を考える
性格を考えるには、3つの要素が関連してきます。
まず重要なのは、「ベースとなる性格」です。ポジティブなのかネガティブなのか、豪快なのか繊細なのかなどを決めます。
そして次に、先ほど決めた設定や育った環境、過去の経験などをのせていきます。
この行程により、「ベースの性格がポジティブなのに過去のつらい経験で、ネガティブな発言ばかりしている」というようなギャップを感じさせるときにも説得力が生まれます。
さらにキャラクターが「譲れないもの」や「優先するもの」は何なのかを決めておくと、行動や外見の指針となります。
▼外見を考える
ここまで設定してきた、コンセプトやモチーフ、性格などから外見を考えます。
髪型や背格好、服装に持ち物など、キャラクターの外見を構成する要素はたくさんあります。「活発さを感じる髪型」「機敏さを感じる背格好」「譲れないものを表現する持ち物」など細かく設定していきましょう。
ここまでの手順通りにしっかりと設定できていれば、迷うことは少ないと思います。もし迷ってしまったときは前の段階に立ち戻って、考え直してみてください。
■実際にキャラクターを描いてみる
作図前の準備が整ったら、ようやく描き始めることができます。文字情報だったキャラクターをビジュアル化していく作業は、キャラクターデザインの醍醐味でもありますね。
▼ラフを描く
思いついた要素をざっくりとラフで描きます。ここで修正を繰り返し、イメージを固めておくことで後の修正工数がグンと減ります。
背格好や髪型、小道具などを決めていき、、キャラクターのイメージを固めましょう。
▼配色を決める
配色は、キャラクターの印象を左右します。
例えば、赤い色は情熱的・元気なイメージがありますし、青い色には冷静なイメージがあります。色の持つイメージをキャラクターの性格とあわせましょう。描いたラフに色づけしておくと、キャラクターの特徴や雰囲気などがわかりやすくなります。
また、背景の色や雰囲気なども考慮し、色を考えていきます。キャラクターが複数いる場合は、並んだときのカラーイメージにも配慮が必要になります。
▼ブラッシュアップする
ラフで描いたものを仕上げ、作り込みの作業に入ります。修正箇所はラフの段階で整えておくと、仕上げ段階での工数を削減できます。
▼表情のパターンやポーズを描く
キャラクターの表情やいろいろなパターンのポーズを描きます。
表情や動き、ポーズがそのキャラクターの特徴を表し、受け手はそれを総合的に判断します。カバンを持ち上げる動作ひとつでも、そのキャラクターの性格や特徴が表れますので、慎重に描きましょう。
■おわりに
オリジナルキャラクターの作り方を順番にまとめてみましたが、いかがでしたでしたか?
魅力的で愛されるキャラクターを作るには、沢山の工数と労力が掛かります。
そして、イラストの技術だけではなく、ターゲット層のニーズをつかむマーケティング力や、情報をビジュアル化する表現力も必要になってきます。
「キャラクターを描くのは難しそう」と思った方は、キャラクターマーケットに足を運んでみてください。キャラクターマーケットならプロのデザイナーが描いたオリジナルキャラクターを気軽に購入できますよ。